♪ ページ40
「ったく、ボーッと歩いてんじゃねェよダボが」
「左馬刻さんこれめっちゃ高いフルーツ籠な感じするんですけど気のせい？ ねえ気のせいですか？」
「聞けや」
見舞い、と称してヨコハマのお三方が現れたのはシブヤの面々が来た次の日のことだった。
豪勢なフルーツ籠を片手に持った左馬刻さんと、大丈夫ですか、と声と共に入ってきた入間さん、それから目が覚めたのなら何よりだと言ってくれたのは理鶯さんだった。
凄い。メロンとか桃とかぶどうとか果物がいっぱい。これはちょっと三兄弟と食べたい……待って！？ これちょっとタルト作れるんじゃない！？ フルーツタルト！
「早急にタルト生地作りたいんですけど」
「貴女、自分の今の状況を分かってものを言ってます？」
「元気なのはいいことだ」
呆れたように言ったのは入間さんで、微笑みながら言ったのは理鶯さん。ベッド脇の椅子に座る左馬刻さんはガチでため息吐いてた。なんでよ、作りたくなるじゃんフルーツタルト。
私を助けてくれたっていう人にもあげたいじゃんタルト。
ぼすっ。
不服です、と言うような表情を浮かべる私の頭に大きな手のひらが乗った。そのままぐしゃぐしゃと髪をかき混ぜられる。え、え、なになになになに！？
「お前よォ……あんま心配かけさせんなや」
頭をぐしゃぐしゃ撫でる左馬刻さんの声は、なんていうかその……いつもの声じゃなかった、というか。心底ホッとしたような声、というか。
ちらりと立ったままのお二人を見ると、入間さんはため息を吐いて、理鶯さんはやっぱり微笑んでいた。
…………心配、させちゃったよなぁ。
「…………さーせん」
「謝り方ってもんがあんだろォが砂にすンぞ」
「怖すぎません！？」
そのままわしゃぁっ！ と更に髪をかき混ぜられて思わず「っあー！」と叫んだ。髪が！ ぐちゃぐちゃに！ なる！！
「……もっと気ィつけろや」
「はい……」
なんでそんな優しい声で言うのだろうか。
素直に返事をすれば、髪をかき混ぜらる左馬刻さんの手つきが優しくなった。でも髪をかき混ぜるのはやめてくれなかった。
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ユズヒ(プロフ) - 月華姫さん» お久しぶりです！お元気にしていましたか？また読んでくださったんですね！ありがとうございます！！先程ちょこっと更新しましたので、本当に少しなんですけど、ぜひお読み頂ければ嬉しいです…！ (2021年9月6日 23時) (
レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ニケさん» コメントありがとうございますお返事大変遅くなってしまいすみません！！！一年！？前！！？？本当に申し訳ないです…。気力が絶賛お亡くなりで続きを全く更新していなかったのですが、先程ちょこっと更新してきましたので、ぜひお読み頂ければと思います…！ (2021年9月6日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - お久しぶりです！久しぶりに１話から全部読みましたが世界観に、また引き込まれました！！此れからも応援しています(｀・ω・´)ｂではまたっ♪ (2021年9月6日 16時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - 凄い面白いです！最後感動しました！私も何回か読み返しました！コメント遅くなってすみません。あつかましいですが、是非続きが読みたいです！応援しています！ (2020年4月27日 20時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - sioさん» コメントありがとうございます！！ひえええ読み返していただけてるとは本当に嬉しい限りです……！ 最近更新できてなくてすみません…！ もう少しで！更新できるかと思いますので……！！ (2019年12月1日 13時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年3月27日 5時
