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「行っちゃうの?」


声の方向からして教室の真ん中らへんか。そちらを向けば大当たり。
教室のちょうど真ん中。ぐにゃぐにゃ歪む世界に佇む“私”は、同じ制服を着て、どこか暗い目をしていた。


「どうして? なんで? だって、さ。そっちに戻ったってどうせ、誰も私を見てくれないでしょ? それならこのまま溶けて無くなっちゃった方がいいんじゃないの? どこに行っても独りなんだよ? それならここにいて、死んじゃった方がいいじゃん」

「…………あー、これは」


知っている。この言葉の意味というか、そう口にする“私”が抱えている何かしらを知っている。まあね!! だってあれも私ですし!!
どこに行っても独り、なんて。以前の私が感じていたことだ。誰の目にも映らない、誰からも必要となんてされない。その場に居ようがいまいが気にされない。もっと言えば、例え私が泣いていたとしても、誰からも見向きされないだろう。私は所詮、それぐらいの存在だった。道端に転がっている石ころと同じ存在価値だったのだと思う。いや、もしかしたらそれ以下か。

まあそれが嫌で、このままじゃ駄目だって思って行動しようとした矢先に看板に潰されて死んだんだけども。


きっと彼女は、“変われなかった私”だ。変わろうとして踏み出せなくて、その場に佇んだままの私。私の中に密かに、それでも確実にいた私の無意識。
「どうせ私は独りぼっちなのだ」と周りからの一切を拒否して受け取らなかった私。それは、ヒプノシスマイクが私に効かない原因でもある。
……原因? この場合はおかげ、か?


「ねえ、ねえ。一体何を期待してるの? 転生して、生まれ変わって、居場所ができたとでも思ってるの? 本当に? 心を許してるなんて嘘ばっかり。本当は誰にも心なんて許してないくせに」


あいつと乱数さんが言った言葉に棘を持たせるとそうなるのか、なんて思った。あの二人はかなりオブラートに包んでくれたらしい。

♪→←♪



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ユズヒ(プロフ) - 月華姫さん» お久しぶりです!お元気にしていましたか?また読んでくださったんですね!ありがとうございます!!先程ちょこっと更新しましたので、本当に少しなんですけど、ぜひお読み頂ければ嬉しいです…! (2021年9月6日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ニケさん» コメントありがとうございますお返事大変遅くなってしまいすみません!!!一年!?前!!??本当に申し訳ないです…。気力が絶賛お亡くなりで続きを全く更新していなかったのですが、先程ちょこっと更新してきましたので、ぜひお読み頂ければと思います…! (2021年9月6日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - お久しぶりです!久しぶりに1話から全部読みましたが世界観に、また引き込まれました!!此れからも応援しています(`・ω・´)bではまたっ♪ (2021年9月6日 16時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - 凄い面白いです!最後感動しました!私も何回か読み返しました!コメント遅くなってすみません。あつかましいですが、是非続きが読みたいです!応援しています! (2020年4月27日 20時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - sioさん» コメントありがとうございます!!ひえええ読み返していただけてるとは本当に嬉しい限りです……! 最近更新できてなくてすみません…! もう少しで!更新できるかと思いますので……!! (2019年12月1日 13時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年3月27日 5時

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