♪ ページ16
「せんせぇ〜、望月ちゃんは大丈夫なんすか？」
個室の居酒屋。その言葉を聞いて、目の縁に隈を浮かべスーツを着たサラリーマンが、まるで鑑賞中のDVDを一時停止したかのように固まった。
望月Aが目を覚まさなくなって一週間。
どこか気落ちした様子の我らがディビジョンリーダーの気分転換に少しでもなれば、と思いこの食事を取り付けたのは、固まったサラリーマン、観音坂独歩その人だった。
幼馴染の女性恐怖症にも気を使い、なるべく女性客が目に入らず、且つ女性店員がいない居酒屋を選んだのは、日頃の接待の賜物なのか。流石としか言いようがない。まあ本人にそれを言っても、大して喜ばれはしないのだろうが。
閑話休題。
テーブルに並べられた料理をつついていた幼馴染の伊弉冉一二三は、冒頭の台詞を口にして対面に座る神宮寺寂雷に視線を向けた。
「ばっ！ 一二三！」
「なんだよ独歩〜。独歩も気にしてたじゃん。むっちゃ心配してたっしょ？」
「それはそうだが……だからってお前……！」
分かりやすく慌てる独歩に一二三は口を尖らせる。せっかく「先生」と呼んで日頃から慕っている彼の気分転換にと、少しでも気が軽くなればと思いこの食事会を立案したのに、この幼馴染ときたら。
なんてことなく独歩の思惑をぶち壊してくるのだから困ったものである。
「いいんだ独歩君。気を使ってくれてありがとう。心配させてしまってすまないね」
「先生……」
「質問に関してだが……命に別状は無いんだよ。少し擦り傷があるだけで、それだけなんだ」
「えぇ〜？ でもでもぉ、目ぇ覚ましてないんすよねぇ？ それで命に別状はないってドユコト？」
彼女の前では決して見せないもう一つの姿で聞く一二三に、寂雷は少し困ったように微笑んだ。
「ノーシーボ効果っていうものがあるんだけれどね」
「のーしーぼこうか？」
「あ……確かそれって、プラシーボ効果の逆の効果を持つってやつですよね……？」
「そうなん？ 独歩物知り〜」
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ユズヒ(プロフ) - 月華姫さん» お久しぶりです！お元気にしていましたか？また読んでくださったんですね！ありがとうございます！！先程ちょこっと更新しましたので、本当に少しなんですけど、ぜひお読み頂ければ嬉しいです…！ (2021年9月6日 23時) (
レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ニケさん» コメントありがとうございますお返事大変遅くなってしまいすみません！！！一年！？前！！？？本当に申し訳ないです…。気力が絶賛お亡くなりで続きを全く更新していなかったのですが、先程ちょこっと更新してきましたので、ぜひお読み頂ければと思います…！ (2021年9月6日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - お久しぶりです！久しぶりに１話から全部読みましたが世界観に、また引き込まれました！！此れからも応援しています(｀・ω・´)ｂではまたっ♪ (2021年9月6日 16時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - 凄い面白いです！最後感動しました！私も何回か読み返しました！コメント遅くなってすみません。あつかましいですが、是非続きが読みたいです！応援しています！ (2020年4月27日 20時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - sioさん» コメントありがとうございます！！ひえええ読み返していただけてるとは本当に嬉しい限りです……！ 最近更新できてなくてすみません…！ もう少しで！更新できるかと思いますので……！！ (2019年12月1日 13時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年3月27日 5時
