【宮侑】わたしと貴方【ハイキュー】

プロローグ ページ1

「えぇ〜、あんた別れたんか〜
お似合いだったんに…」

「あたし悪うないし！？
相手が100悪い！！」

「あんた前も言うてたやんけ」


2月後半、1年2組

三学期ももう少しで終わるというこの時期

それでも女が話す話題は変わらない


「〜〜って事があったんよ！？
あたし悪うないし！」

「「あんたが100悪い」」

「なんでやねん！！！
なぁ！Aもなんか言うてよ！」

『それは多分確実に自分が悪いでしょ』


女というものは何処まで行ってもこの手の話だ

私には相手もいないので良いけど

聞くのは楽しいし恋する乙女、というものは可愛いものである


「はぁ〜〜、やっぱ治くんとか侑くんとか見てるんがいちばん楽しいねんな〜」

「また言い始めた！」

『いつもソレじゃん』


変わらない昼休み

目立たず、騒ぎすぎずと言った無難な高校生活









の、はずだった



ｻﾞﾜｻﾞﾜ
「おい……あれって……」
「バカ！見すぎんな、目ぇつけられるで……！」


「なんや、廊下騒がしいな」

「どーせ宮ツインズやろ〜？わかってんねんで！！！」


廊下が騒がしくなることなんて珍しいことじゃない

バレー部が歩いていれば騒がしくなるし

宮侑と宮治の喧嘩でも騒がしくなる


「あ、あの……！」


控えめな声に、日本人らしい顔立ちの女

誰に話しかけてるのだろうと思った瞬間


「お前に話しかけてんねん、白髪女」


これがファーストコンタクト

宮侑の私の印象は白髪女らしい


『……なに？』


「あ、あの！！バレー部のマネージャー！やりませんか！！」


『は？？？』



これが初めての会話

どうやら私の高校生活は穏やかに終わりそうにない

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