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空の青にサヨウナラ part1 ページ1
ふと、深く澄んだ空を見上げた。
純白のふくらんだ入道雲が、灰色のビルの隙間から顔を覗かせている。
ビルは高く高くそびえ立ち、雲は大きく大きくふくらんで流されていく。
人の群れは地面をうるさく駆け抜けてく。
人々はそこらの他人には無関心そうで、俺はただ佇む。
渋谷のスクランブル交差点のど真ん中で上を見ながら。
腰に掛かった、重い感覚を確かめながら。
俺はもうこの世の中に飽きていた。
いや、正しく言えばこのセカイ、だ。
広大な宇宙の中のちっぽけな一つの惑星。地球と名付けられた星。陸地にわく人間ども、そしてその他生命体。全てに絶望を覚えていた。
目をつむり、脳裏に焼きついた今までを思った。
誰かと手をつないだ幼い自分、煌めいた笑顔。生まれてから少しの間は楽しかった。友達も優しい両親もいた。趣味も特技もあった。毎日が幸せで幸せでたまらなかった。
––––––けれど幸せは、一瞬にして届かないところまで連れ去られたんだ。
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結菜 - なかなかポエムっぽくて面白いですね!続き楽しみにしてます! (2018年1月15日 23時) (レス) id: b9e33d3fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月森 木詠 | 作成日時:2017年9月27日 17時