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校庭に到着して、その綺麗に均された土に安心する。
「あ、七松先輩いましたよ」
きり丸くんが示した方向には、もくもくと土煙が立ち上っていた。
ドドドドド
地響きーーとまではいかないけど、騒がしい音が瞬く間に近づいてくる。
「七松せんぱー「いけいけどんどーん!!」い……」
ブオンッ
きり丸くんの大きな呼び声を、さらに上回る音量の掛け声とともに、何かが私たちの前の通りすぎていった。
土煙をもろにくらって、咳き込む。
「い、今の先頭の方が…七松くんですか」
「そうです…」
猛スピード、ではあるが私も動体視力は悪くない。
何が通ったかくらいは判別できる。
信じられるかはさておき。
走り抜けていったのは、緑の忍び装束を着た忍たまを先頭に5人。
5人は、電車ごっこのように縄を使って一塊になっていた。
先頭が速すぎるせいか、後方の、恐らく下級生2人の足が地についていなかったような。
「……すごい方ですね」
術師でもあの速度で走れる人はそういない。術で強化すればいける、かな。
いやでもそうすると、“走る”じゃなくて“跳ぶ”とか“飛ぶ”になってしまう。
あれ、じゃあ七松くんてとんでもないんじゃ…。
「追いかける？」
「忍術学園でランニングしてんなら、一周して戻ってくるんじゃねえか？」
「あ、もどってきたみたい」
「え？」
しんべえくんが見つめる先、七松くんたちが走り去っていった方向に、再び土煙が発生している。
あの荒々しくも一定の足音が段々大きくなって。
ズシャアアッ
横滑りによるブレーキで速度を落として、緑の忍び装束の忍たまは、私たちの前に止まった。
「私を呼んだか!?」
溌剌とした声で七松くんは言った。
青みがかったふさふさした黒髪が揺れる。
……ずっと気になってるんだけど、ポニーテールと髷の違いってなんだろ。
「えーっと」
は組の3人が私を見る。
つられるように、七松くんの顔も私に向けられた。
「すみません、用があるのは私でして」
「おお、そうか！ 天……と呼ばない方がいいんだったな」
笑みを浮かべたまま七松くんの視線は空を向く。
名前を思い出そうとしているようだ。
そもそも知らない可能性もあるけど。
それにしてもこの顔、どこかで見たような。
「すまん！ 名前を教えてもらえないか」
「あ、蛍火あかねです」
「蛍火さんだな！」
よし、覚えたぞ！と七松くんは明るく笑った。
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kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者の67話どのようなお話なのか凄く楽しみです。水の術者主人公君の武器は見つかったのか気になります。 (7月1日 10時) (
レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者主人公君と火の術者ヒロインちゃんの合流楽しみです。次は2人のうちどちらが登場するのか楽しみです。 (7月1日 9時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 待ってました。水の術者主人公君とタソガレドキの押都長烈さんの心理戦楽しみです。続き楽しみです。 (7月1日 1時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 続き楽しみです。 (6月30日 16時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 凄く面白いですし展開が楽しみでドキドキしてます。作者さん体調には気をつけてください。 (2023年2月5日 23時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノート角 | 作成日時：2019年11月19日 15時
