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「ジュンコも他の虫たちも、攻撃的になってたのか」
「何なんですかね。あの天女」
不機嫌そうに孫兵は言った。
「あんなに皆を怖がらせるなんて」
「……怖がってたんですか？」
虎若が尋ねる。
あの状況じゃ敵意を向けていることは分かっても、その原因が怒りなのか怯えなのか、判別できなかったのだろう。
「間違いなく怯えていた」
よしよし、とジュンコの頭を孫兵は優しく撫でる。
「あの2匹も怒ってるっつーより、怯えてるって感じだったしなあ」
「……竹谷先輩」
おずおずと孫次郎が口を開く。
「天…あの人と会って大丈夫なんですか？ 動物があんなに警戒するってことは…悪い人なんじゃ……」
うんうん、と他の一年生たちも首を縦に振った。
「僕は反対です」
きっぱりと孫兵は言いきった。
動物の勘は鋭い。
あと虫も。
名前の通り直感なのか、はたまた、人より遥かに優れた五感で見分けているのか。
それは分からないが、動物の反応は信頼に足るものだと思う。
ましてやあんな、場の空気を一変させるような恐怖や警戒、敵意を露にしたともなれば尚更だ。
生物委員の贔屓目かもしれないが。
「……確かに、お前たちの言う通りだと思う。けどな、1回くらいは話してみたいんだ」
今回の天女とは全く関わりがない。
何度か見張りをしたぐらいだが、その見張りも今はもう誰もしていない。
ここまで忍たまと交流の少ない天女は初めてだ。
要するに相手を見極めるほどの情報が無いのだ。
あるのは突飛に、受動的に、断片的に与えられた事実だけ。
「あの化け物から、助けてくれたことには違いないしな」
多分。
天女が戦ってくれなければ、被害はもっと大きかった筈だ。
この飼育小屋だって、無事では済まなかっただろう。
化け物も含めて狂言だという話もあるが、俺はそうは思わなかった。
「次会う時は、飼育小屋から離れた方がいいな」
「……でも竹谷先輩」
「ん？」
「さっきあの人に、次会う場所伝えてないです」
一平に言われ思い返すと確かに。
俺は天女に“もう一度来てほしい”としか伝えていない。
「……先回りだな」
幸い、飼育小屋に至る道は二本だけだ。手分けすれば問題ない。
まさか屋根の上を伝って来ることはない……よな。
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kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者の67話どのようなお話なのか凄く楽しみです。水の術者主人公君の武器は見つかったのか気になります。 (7月1日 10時) (
レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者主人公君と火の術者ヒロインちゃんの合流楽しみです。次は2人のうちどちらが登場するのか楽しみです。 (7月1日 9時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 待ってました。水の術者主人公君とタソガレドキの押都長烈さんの心理戦楽しみです。続き楽しみです。 (7月1日 1時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 続き楽しみです。 (6月30日 16時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 凄く面白いですし展開が楽しみでドキドキしてます。作者さん体調には気をつけてください。 (2023年2月5日 23時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノート角 | 作成日時：2019年11月19日 15時
