私とアイドル。7【ツキウタ。】

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半泣きの私に誰かが近付いてくる気配。
ぽん、と背中に手を置かれて顔を上げれば始さん。




「そんなに俺の着流し姿が見たいなら何時でも着てやるぞ？」





と、流れを見ていた始さんから魅力的な一言。




「！！」



「「なりませんよ殿(始さん)！」」







そこでそうはさせない陽と新。






「褒美を無条件に与えてしまってはこいつがだめになります！」


「そうです！見返りあってこその褒美です！等価交換です！」






「だから何故に時代劇」


「ふふ、僕も混ざろうかな…」








私のキラキラした視線を塞ぎ、始さんに詰め寄る二人。



何で！！いいじゃん！本人がそう言ってるんだから！！





「…それ位苦じゃないからいいんだけどな」



「「ダメです！！！」」




「ここで始さんが着流し着ちゃったらA祭り来ないでしょう！？」

「来る理由がなくなるじゃないですか！」







必死過ぎか。




まあ折角誘ってくれたんだから今見なくても祭りには行こうかな…浴衣は面倒だけど…と思っていれば







「まあ、Aの浴衣は俺も楽しみだからな。折角新と黒月さんに用意して貰ったんだ、着てくればいい」







と頭をぽんぽん。





…





かっ、格好良過ぎる…っ！









「はいっ！」









顔が熱くなるのを感じながら自分でも分かるくらいの笑顔で頷いた。








「「…始さん強ぇ」」




「Aちゃんは本当に始が大好きだよね」


「流石隼さんと語り合ってるだけありますよね…」




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6→←4

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