【リクエスト。】さくら様 ページ1
・
「…えっと…」
困った。非常に困った。
私の表情は今、誰が見ても引き攣っていると答えるだろう。その位上手く笑えている気がしない。
え?理由?
それを聞いちゃうの?
…まあ、ここまで来たら知りたいよね。
理由は……
「俺!ずっと前から黒瀬さんのこといいなって思ってて!でも、いつも皐月とか卯月と居るだろ?彼奴ら、いい奴なんだけどその仲割ってまで入る勇気なくてさー…あ、俺佐藤!」
「ちょ、おい佐藤、がっつき過ぎだろ。っと言うか俺にもちょっとは譲れよ…俺だって黒瀬と話したかったのに…って俺は今何を口走、っ!?…あー気にしないで黒瀬。取り敢えず俺は田中。宜しく」
「ちょ、ちょっと、佐藤くんも田中くんも黒瀬さんが困ってるから…!あ、ごめんね?僕は渡辺、ずっとお話してみたかったんだけど…卯月くん達の他に葉月くんとか長月くんとも仲良いでしょ?喋る機会をずっと伺ってたんだ僕」
…っとまあこの通りである。
いやあの、その前に君たちめちゃくちゃ捲し立てるね!?ごめん一気に喋られたら何言ってるか分かんないかな!?私聖徳太子じゃないもん!
…という心の叫びを口には出さず。
「えーっと、あの、佐藤くんと田中くんと渡辺くんだっけ?今日は私に何の用で…」
「用?」
「用…か、うん。そう言われたら無いな。」
「た、田中くん…僕たち、黒瀬さんと話したくて声を掛けたんだ……ごめん、迷惑だったかな?」
そう言ってしょんぼりする渡辺くんに私は慌てて首を振って否定する。
「迷惑なんかじゃないよ!全然!…ただ、その、吃驚しただけと言うか…私と喋りたいと思う男の人なんて居ると思ってなかったし」
「?、黒瀬と喋りたい奴らなんて一杯いるぞ?な?」
「ああ、お前結構話すと面白いしな」
「黒瀬さんは自分で思ってる以上に人気者ですよ?」
「え。」
三人からそうきょとんとした顔で告げられた嬉し過ぎる言葉。
そっか…今迄自分から話すのを避けてたけどそう思って来れてる人がいたんだ…
「……ありがとう、嬉しい、!」
自然と頰が緩む。
三人にそう言えば、三人共分かりやすく顔が赤くなっていく。
え。
…いやいやそんなまさか…え?嘘本当に?
浮かんでしまった疑ってしまうような考えを振りはらないながらえっと?と声を掛ける。
・
127人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えだ豆(プロフ) - ニヤリさん» 大変お待たせして申し訳ございません、コメント、応援ありがとうございます! (2017年11月15日 0時) (レス) id: d52fc5d47e (このIDを非表示/違反報告)
ニヤリ - ありがとうございます。とても楽しかったです。これからも、頑張ってください。 (2017年11月13日 23時) (レス) id: f80aab62ef (このIDを非表示/違反報告)
えだ豆(プロフ) - 藍さん» コメントありがとうございます!私の拙い文で始さんにハマってくださるの凄く嬉しいです!更新、少しずつですが頑張りますね! (2017年11月12日 23時) (レス) id: d52fc5d47e (このIDを非表示/違反報告)
えだ豆(プロフ) - めいりさん» お返事、遅くなり申し訳ございません!感想、応援ありがとうございます、拙い文では御座いますがそう言って頂けるだけで励みになります…!ありがとうございます! (2017年11月12日 23時) (レス) id: d52fc5d47e (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - お忙しいと思いますが、更新楽しみに待っています。私もえだ豆さんと同じく年中組推しなのですが、このしりーずを読んでいたらどんどん始さんにハマって来ました(笑)このシリーズすっごく好きです! (2017年11月12日 2時) (レス) id: 347852fa7e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えだ豆 | 作成日時:2017年7月30日 0時