二十九話 ページ29
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『大、丈夫。解くよ、そのうち。無意識に掛けちゃってただけだから。それよりも、来てくれてたんだ、ジェイド。』
ジェイド「………えぇ。フロイドも部活が終われば来ると言っていましたよ。」
『そっか、ありがとう。』
いつから、こんなに嘘吐くの上手くなっちゃったんだろ。
ジェイドと出会ったばかりの俺は、もっと良いヤツだったと思う。
どうしちゃったんだろうな。
『熱、早く下がんないかな。』
俺がそう言って、額に手を当てれば、ジェイドが俺の手を退かして自分の手を当てた。
ジェイド「随分高いんですね…大丈夫ですか？これ…(風邪じゃない…)」
『ん、冷たい……』
ジェイドの手を握って、頬に当てる。
ジェイド「、！？？！A？どうしたんですか？」
『冷たい…そのまんま』
ジェイド「……」
ジェイドは、黙ってにこりと微笑むと、片手で俺の頭を撫でた。
ジェイド「無理はなさらないでくださいね。」
『………うん』
笑顔で言えなかったのは、きっとこの降りやまない雨のせいだ。
ー
あれから、一晩保健室で過ごしたが、熱は下がらなかった。
風邪、だよな……
少し心配していると、
リドル「A」
『リドル！ケイト先輩も、トレイ先輩も！……ハオまで！』
ハオは、俺と目が合うと、ばっと逸らした。
『ハオ…？』
ケイト「Aちゃん、あの、ね……」
トレイ「熱も出てるときに悪いんだが……」
リドル「……名前のその熱のことなんだ。
彼、ハオ・ディーギィのユニーク魔法なんだそうだ。」
『……は？』
ハオのユニーク魔法…？
それは、つまり…
ハオが、俺に…
ユニーク魔法を、使っ…た？
ハオ「……A……ごめんッッ！！」
嫌だ、嫌だ、
謝らないで、認めないで
俺を、裏切ったなんて知りたくない…
これは、風邪で、ユニーク魔法なんかじゃない！！
ハオは、俺の入学して、一番最初に出来た友だちだ。
そんなこと、しない……！
ハオ「ごめん、ごめん、ごめんなさい！！俺、Aがずっと羨ましかったんだ…
金持ちで、王になれる権利まで持ってて、ご飯もたらふく食えて…
輝石の国でも治安の悪いとこで育ったからッ…
俺ッ、アンタが羨ましくてっ…
ごめん……」
羨ましい…？
俺は、アンタの方がずっとずっと羨ましいよ。
『……ははっ、…バカだな…
じゃあさ、
代わってよ…！』
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ナオ - え、待って、尊い。ありがとうございました！めちゃめちゃよかったです！ラギーくん、可愛い！そして、我氏、男主くん推しになりそう…これからも更新楽しみにしております故、頑張ってください！ (2021年5月15日 0時) (
レス) id: 9410ab3aed (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - え、オバブロ？男主くんオバブロしちゃう？ 一気読みして、なんだこの神作は…！と思いました！できればラギーくんとの絡みがみたい……これからも頑張ってください！ (2021年5月10日 15時) (レス) id: 9410ab3aed (このIDを非表示/違反報告)
水の飴 - とんでもない神作に出会ってしまった、、、 (2021年5月9日 5時) (レス) id: 4e0d7a65ba (このIDを非表示/違反報告)
むしば(プロフ) - 続きめちゃくちゃ気になります！！頑張ってください(*´∀`)♪ (2021年5月4日 1時) (レス) id: a099461a17 (このIDを非表示/違反報告)
うさ(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年5月2日 21時) (レス) id: b72b4d2a41 (このIDを非表示/違反報告)
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