店主は審神者になってブラック本丸で暴れます (ページ4)

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その者、テンシュページ4

女を襲った陰は本丸奥の一室に入った。
3人の男が座っていた。上座に座っていた青い男が陰…子供のような容姿の男に問う。

「……どうであった」

「……………ただものではないとおもいます。あのうごき、にんげんとはおもえません。」

「…政府も人間では我らに殺されると思うて化け物でもよこしたか」

青い男の瞳に宿る三日月を歪に歪めながら怪しく笑うのだった。

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一方その頃、女はといえば………

〈で、和泉はどこに行こうとしてるんだ？〉

「んー……誰かいるところ？」

廊下を進み、大広間らしき部屋に来ていた。
道中誰かに出会うかと思ったが、驚くほどに静まり返っていて人の影すら見えなかった。

「……………面倒だから、出て来てもらいましょうか」

呟くと大広間を出て、廊下を突き抜け庭に出た。裸足であったが些細なことだと気にしなかった。
黒饅頭を肩に乗せ、手を地面にかざし有り余る霊力を一気に放出した。

女を中心に庭中に霊力が広がり、ドロドロしていた池も澄んだ水になって地面もきれいになり植えられていた草木も復活して見事な庭になっていた。

「はっはっはっ、見事だな。」

「…………やっとお出ましね。」

女が振り向くと、美しい青い男がいた。
まわりの部屋からも多数の視線を感じる。

「…貴方がボスって訳ね。私は審神者になった椎名和泉よ。勿論偽名ね。」

「ここに審神者は要らん。大人しく去れば殺さんぞ？」

「……貴方の願いは、別にあるでしょう？」

「…何？」

「私は願いを叶えるミセの店主もやってるの。ここに来たのは、貴方達の願いを叶えるため。」

殺気が増しピリピリとした空気が漂う。
しかし女は臆するどころかにこりと綺麗に、笑っていた。