56話 ページ6
「着いたぜ」
そう言って武臣さんが足を止める。
急だったから、後ろにいた私は彼の背中に顔をぶつけそうになってしまった。
『…ここは？』
案内された場所には、大きな扉が1つあるだけだった。
「パーティールーム。と言っても、ここでやる奴なんていなかったんだけどな」
今日までは、とつけ足す武臣さん。
それなのにやるなんて余程大事なイベントなのだろうか。
「扉、開けてみな」
言われるがまま取っ手に手を回して引くと、重量のありそうだった扉はあっさりと開いた。
そして、扉が完全に開くと同時にパンッと小さい爆発音と共に色とりどりのテープが頭についた。
「「「A、誕生日おめでとう！」」」
『…え？』
予想外すぎる展開とみんなの言葉に呆然とした。
「えって…もしかして日にち違ったか？！」
武臣さんの焦った声を聞いて慌てて首を横に振る。
『ち、違くて。なんで、知ってたの？』
「なんでって、俺と話してる時言ってたじゃねぇか」
そういえば、そんなこと言った気がする。でもあまり聞いていなかったからか、よく思い出せない。
「このケーキ、すげえ苦労したんだぜ？」
ため息をつく蘭ちゃんに『作ったの？』と問うと九井さんが首を振った。
「いや、それは流石に超一流の奴に任せた。
ただ完成した瞬間、ラリってた三途が銃ぶっぱなしてな。
あん時のパティシエの顔、今思い出しても悲惨だったわ」
…春千夜なにやってんの？？？
「まぁでも、マイキーの顔みたらそんなこと言えなくなったけどな」
「マイキー、めっちゃキレてたよな」
「…そうだな。土下座で許して貰えたのが奇跡だったと今でも思う」
やけに真剣な表情で語る春千夜に、そんなに恐ろしかったのかと少し気になった。
「三途珍しく落ち込んでんなぁ？じゃあそんな悲惨で馬鹿なヤク中にかんぱ〜いw」
「お前の頭もケーキみてぇにぶち抜くぞ」
「おいおい、俺が名案を出したおかげで生きてるのに。
そりゃなくねー？」
「命の恩人の兄ちゃんにもっかい土下座しろよーw」
「マジお前らクズ」
『…名案って何？』
質問すると蘭ちゃんが生き生きと話し始めた。
「このケーキ本当は俺らの身長より高かったんだよ。
でもマイキー…じゃなくて、Aの身長だと入刀する時大変だーって言って丸く収めた♡」
蘭ちゃんより高いケーキ…確かに切るのは無理かもしれない。
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まつゆ - カビキラー@otakuさん» すごく面白いです！春千夜と先に出会って夢主への反応すごくよかったです！！それから皆との絡み素敵です。夢主が愛されまくるの大好きです！もっと皆とイチャ絡んでほしいです！！更新応援してます！ (2023年1月27日 21時) (
レス) @page30 id: 20512135de (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です文才天才すぎです、、とても好きです、、更新してもらえると嬉しいです！！完結までついていかせてください！！ (2023年1月27日 6時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
カビキラー@otaku(プロフ) - 白河青蓮さん» んんん青蓮ちゃん全部読んだのね？！お恥ずかしや…でもありがとー！ココは本当に推し活してるオタクですw (2022年7月31日 15時) (レス) id: edf3a1c316 (このIDを非表示/違反報告)
白河青蓮(プロフ) - ( ´ཫ` )ｸﾞﾊｧ。個人的にココがとても可愛い…ただのオタクは草。 (2022年7月31日 15時) (レス) @page19 id: 4fa5549a06 (このIDを非表示/違反報告)
カビキラー@otaku(プロフ) - 華月さん» コメントありがとうございます！褒めちぎって下さってとても嬉しいです！続き書きました！今後もめちゃくちゃ不定期ですか、更新する予定なので見て下さると嬉しいです！ (2022年7月28日 6時) (レス) @page17 id: edf3a1c316 (このIDを非表示/違反報告)
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