脳の警報 ページ41
『ぬわぁ!?』
私はある場所に着くと本から放り出され、顔面から地面に落ちた。
赤くなった鼻を抑え、私は立ち上がった
『イテテテ………』
私は周りを見渡した。
そこには男性の死体が2つあった。
どちらとも笑みを浮かべていた。
周りには血の香りが充満していた。
(気持ち悪い……吐きたい)
そんな言葉を頭は言っているが私はスルーした。
そして、死体に近づいた。
私はその2人を上から見下ろした。
『織田作之助…アンドレ・ジッド…』
死体はその2人だ。
目を固く閉じていた。
私はその2人の手を取った。
そして声に出して異能を使った。
『異能力【花嵐】神花の雫』
すると私の腕から花が伸びてきた。
『い"っ"……ッッ!』
私は顔を歪めた。
腕が自分の物じゃ無くなり、皮膚が焼かれている様な痛みだった。
『ぁ""ぁ"ッッ!!!』
叫ぶ声とは逆に綺麗な花は伸びた。
そして2人の死んでいる口元まで枝が伸びた。
枝から数十秒すると蕾から芽が開き、綺麗な花が現れた。その花は桃の花。
『ッッ!……早くっ……山桜桃っ!』
花が咲き、5分ほど経つと雫が垂れた。
雫はゆっくりと溜まって行った。
そして、ついに落ちた。
綺麗な色をしたその雫は2人の口元に落ちた。
そして口の中に入った。
Aはまだ動かず耐えていた。
雫が落ちると花弁が落ちた。
花びらは風も吹いていないのに落ちて行った。
そしてその花弁は心臓の上に落ちた。
パラパラゆっくり落ちる姿は目を疑う程神秘的なモノだった。
『うぅ、うっ……くっッ』
私は呻き声を上げながら涙がポロポロと落ちた。
痛いのだ。
顔は歪み、両手は爪で皮膚を破り血が出るまで握った。
出来るだけ痛みを逃がすためだ。
でも、血も出た手には、痛みを逃がす通路は無かった。
暫くして………
そして最後の花弁が落ちた。
Aは『ハハッ……』と笑った。
顔は疲れきった顔。目は虚ろな目だった。
最後の力をふりしぼり、異能を解いた。
そして、2人の心臓に乗せた花弁を払った。
『あとは、待つだ、け……ふふ__』
Aはバタッと倒れてしまった。
精神的にキツすぎたのだ。
目を細め、殺されない事を願いながら目を閉じた。
(……出来たよ。神様…ふふ)
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作者名:しぐまざん(シグマ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2020年6月26日 1時