中也の弱点 ページ11
『ごきげんよう。私は最悪な気分におりますわ』
「やぁご令嬢様。聞きたい事がいくつかあるがいいかな?」
『どーぞ、ご勝手に』
フンっと顔を逸らして執事の傍に立った。
現在、私はポートマフィアに警戒されている。
周りには何をしてもすぐに発砲できるよう、拳銃で囲われていた。
そして私の前に森さん。
後ろに太宰、エリスが居た。
私と森さんの間を取り繕うように、中原が喋りだした。
「俺は此奴を入れた方がいいと思うぜ」
「何故だい?」
彼がそう言うと中原は食い気味に答えを出した。
勿論、私にとっては都合が悪い。
「此奴はちゃんと情報収集している。他の奴は俺達の事を調べていなかったが、此奴は調べていたからなァ」
中也はそう言って私に向いてきた。
すぐに顔を歪めた。
『そんなんじゃない』
「怒るなって」
『怒ってない』
私は怒ってないから、と言い続けた。
__不機嫌なだけ。
「君はちゃんと収集していたのかい?」
『してない。あー、してたけどしてない』
彼の言葉に私はどう返し方が分からなかった。
どうすれば伝わるか。よく分からない。
_この物語読んだから結末知ってるんです…なんて変だから。
『私は馬鹿だから、そんな事どうでもいい。ただ無駄な争いが嫌だっただけ』
私はそう言った。これ以上反論したら異能力を使ってやると言う勢いで睨んだ。
そうすると森さん達は苦笑いしながらちゃんと引いてくれた。
「まぁ、そこは聞かないでおくよ。で、太宰君何かあるかい?」
「中也の弱点知ってるね」
ふと、後ろに居る太宰はそう言った。
思わず動揺したが、笑って誤魔化した。
「あの中也が簡単に攻略された。今までありえない。
だから弱点を知ってる。どうだい?」
『さぁ?知らないけど』
私は笑ってはぐらかした。太宰は気に食わないのか舌打ちした。
すると隣にいる執事はコソッと耳打ちをした。
「バレてますね」
『しーっ!』
執事はクスッと笑って私の頭を撫でてきた。
そのまま話続けた。
『仮に知っていたとすると何になる?なにも変わらない』
「いや、それが大きく変わるんだよ。
それを直さないと中也君の所の弱点が広まるからねぇ?」
(ひ、引いてくれよぉ。面倒臭い)
『…中原のは簡単。よく部下の所を見回っていた。
部下思いな所を貰った。ただそれだけ』
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作者名:しぐまざん(シグマ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2020年6月26日 1時