鋭い皇帝 ページ16
＿＿＿＿＿
「わかった、ありがとう。少しだけ考えに確信が持てたから、まだ調べてみるよ。」
「そう、良かった。」
「それからごめんね、わざわざ出かけてもらったのに、怪我まで負わせて。」
「いや、私が勝手に行ったんだから気にしないで。」
怪我人には優しいなぁ……なんて失礼なことを思っていたら、野坂は「それじゃあ」と立ち上がった。
「一星君のことは、まだ慎重に調べたいと思ってるんだ。だから、このことはまだ口外しないでくれるかい？」
「内緒にしろと、はいはい。」
元々一星の話を誰かとする気はないが、ここは素直に頷いておいた。
「じゃあ僕は行くよ。……ちょうど彼も戻って来たみたいだしね。」
「彼？」
「そこにいるんだろ？タツヤ君。」
あえてドアの方に視線を向けずに、野坂はハッキリと言い放った。
まさかいるとは思わず、慌てて振り向いた紫音は皇帝の鋭さに驚愕してしまった。
そしてタツヤは野坂に居場所を突き止められ、苦笑しながらひょこっと顔をのぞかせた後、諦めて姿を現した。
「え……え、いつからいたの？」
「ごめん、盗み聞きするつもりはなくて……。今来たばかりなんだ。」
「隠れる必要はなかったけどね。さっきの通り話は終わってるし、僕も見つけられたのは偶然なんだ。」
「入ろうとしたら、紫音が内緒って言ったから、聞いたらいけないことかと思ってさ……。」
どうやら、紫音が『内緒にしろと、はいはい』と言ったところからいたようだ。
紫音にとっても野坂にとっても、タツヤは別に話を聞かれて困るような相手ではないけれど。
えらく驚いた紫音が はぁ、とため息をつくと、たちまちタツヤからまた謝罪が飛んできた。
「はは、そんなに謝る程のことじゃないよ。
それにこんな時は、タツヤ君が戻ってくるのを知っていながら場所を変えなかった、紫音ちゃんが悪＿＿」
「急に尋ねてきた皇帝が悪いよね。」
「一応心配もしてたんだけど。……まぁ、そういうことでいいよ。悪者は消えるから、またね。」
流石、対応が大人びている野坂の方が身を引き、場が静かになった。
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ツナ(プロフ) - ルカ☆さん» (続き)台本書きは控えています。一章は名前を入れていましたが納得いかず、今手直しをしているところです。ともあれ、読みづらい思いをさせてしまってすみません。表現を変えたり口調をハッキリさせたりと工夫はしていくつもりです。ご希望に添えなくてごめんなさい。 (2020年11月28日 1時) (
レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - ルカ☆さん» 返信遅れてごめんなさい、ご意見ありがとうございます！台本書きのことでしょうか？これは私事ですが、作品を作り始めた理由の１つに文章の練習という目的があります。台本書きにするとやはり書くのが簡単になってしまい、より一般の小説に近付けるために(続きます) (2020年11月28日 1時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ☆(プロフ) - ツナさんコメント失礼します出来たらでいいんですけどキャラが喋る時の最初にキャラの名前をつけて欲しいんです少しだけ読みづらいので出来たらお願いします。これからも更新頑張ってください良ければ私の作品も見ていただけると嬉しいです (2020年11月13日 7時) (レス) id: 3f28176c24 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - わたぐもさん» 温かいコメントありがとうございます！更新頻度が落ちてしまって本当に本当にすみません...。文章は全然練習中なのですが、褒めていただいて嬉しいです！ (2020年10月18日 16時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - この小説の更新きてるとすっごく嬉しくなります！ツナさんの文章、すきです(*´-`*) (2020年10月18日 0時) (レス) id: 08072a37d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年8月31日 20時
