ビックリ箱 ページ9
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只今、男子更衣室前の廊下で入室許可を待っている紫音。
暇だったのでイヤホンをして音楽を聞いていると、正面のドアが開いた。
「入るよー」と間延びした一言をかけながら入室すると、いきなり野坂に行く手を塞がれた。
「何？言っとくけどお金は持ってないよ。」
目的はそれじゃないとわかっていながら吐いた軽い冗談。
周りから「カツアゲかよ」とツッコミが入り、野坂は「違うよ」と笑った。
「紫音ちゃんのカバンに見知らぬ物とか入ってなかったかい？」
「いや、特には……見てみるけど。」
意味深な物言いをするので肩に提げたエナメルバッグを漁る。
確か持って来たのはユニフォームやタオルなどのサッカー関係の物と、携帯や財布(中身は無いに等しい)の貴重品だけの筈だが。
「ごめん、嘘ついた。何これ？」
それらの下で底に眠るように、１つプラスチックの容器が入っていた。
かさばらない手のひらサイズで、降るとシャカシャカと細かい物が入っているような音がする。
「お菓子？今日は持って来てないけど……って、ちょっと。何で取るの。」
「これは僕が預からせて貰うよ。代わりにこれでも入れておいて。」
野坂にケースを取られたかと思えば、今度は交代で似た見た目、似た重さの物をカバンに突っ込まれた。
「どういうこと？」
「ちょっとした対策だよ。もし何かあっても、その時は知らないフリをしてね。」
「はぁ…。そう。」
意味はわからないし、知らないフリとか面倒臭いな…と思いつつ、紫音は部屋の奥の長椅子にドサッと荷物を降ろした。
そのうちに野坂は何事も無かったかのように稲森達と今回の特訓について話し始めたので、そこまで気負わなくてもいいのかと悟る。
「野坂に何渡されたの？」
意図した訳じゃないが、座ったら隣だったタツヤが話しかけてくる。
「わからない。ビックリ箱だったら嫌だから、開けないでそのままにしてる。」
「野坂なら 堂々とイタズラ仕掛けた箱渡して来たりしないと思うけど…。」
野坂への信用を一切感じられない紫音の言葉に、タツヤは眉を下げて笑った。
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ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ホントですか…！二度もありがとうございます！更新ペース落ちてしまって申し訳ないです。もうすぐ続編いきますので！ (2020年6月21日 8時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - あ゛ぁ゛〜、本当に好きです…。← (2020年6月21日 7時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ありがとうございます〜！嬉しいです、やる気湧いてきました。ご期待に添えるよう頑張ります。 (2020年6月13日 13時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - 本当に毎回面白いです！！！！更新頑張ってください！ (2020年6月13日 1時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - アリスさん» こんばんは！閲読・コメントありがとうございます。姫野は私の好みを詰め込んで誕生した子です。性格も結構悩んだのでそう言って貰えて嬉しいです！更新頑張ります♪ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年5月14日 19時
