内緒 ページ45
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電気を消して、辺りは暗闇と化したが、始めのような怖さはちっともなかった。
「嘘じゃないよ。ちゃんと全部聞かせて貰ったからね。」
「そういえば一応毎回感想言ってくれてたね。結構嬉しかったけど、君意外と真面目？」
「僕が真面目？そんなにマメな人に見える？」
そう言われると……と今までの行動を思い出してみると、お世辞にも真面目とは言い難いものばかりだった。
「全く見えない。」
「言うね。
………まぁ、何とも思ってないような、どうでもいい人の演奏に１時間も付き合ったりはしないかな。ましてや感想なんてね。」
真っ暗闇なのだが、吹雪の視線はバッチリこちらに向いているように見えて、紫音は何となく余所見をした。
「じゃあ、私はどうでもいい人の分類じゃないんだ。」
「そう。何かしら思ってる人。」
「へぇ……。」
どうでも良くないと認められたのが素直に嬉しくて、紫音は口元を綻ばせた。
「何かしらって何？」
「うん？」
「だから、何て思ってるの。」
真剣な表情で紫音が問うと、吹雪は「それ聞いちゃうんだ。」と苦笑した。
外に出ると、生ぬるい夜風が通り抜けていった。
満月でもない今夜は、うんと近付いて見ないとお互いの顔すら見えない程暗かった。
「紫音ちゃんにはまだ内緒。」
「君はいくつ私に内緒を作る訳？わからないことばっかりだよ。」
「僕何か秘密にしてた？」
「忘れたの？初めて話した時なのに。」
紫音が大袈裟に「酷いなぁー」と幻滅した目を向けるので、慌てて吹雪は記憶の引き出しを開ける。
紫音と吹雪が初めて話したのは確か韓国戦の夜だ。
話しかけたのは吹雪からで、談笑と云うよりは『恋愛相談』と云う形だった。
割としっかり紫音の質問には答えたのだが、何かいけなかっただろうか？と吹雪は紫音が言っていることがわからない。
「うーん……今思い出してるけど、本当に僕何かしたかな？」
「えぇ……。覚えてないって、やっぱり年なんじゃない？仕方ないから再現してあげる。」
紫音は顔横の後れ毛を耳にかけると、つかつかと吹雪のすぐ側まで歩み寄った。
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ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ホントですか…！二度もありがとうございます！更新ペース落ちてしまって申し訳ないです。もうすぐ続編いきますので！ (2020年6月21日 8時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - あ゛ぁ゛〜、本当に好きです…。← (2020年6月21日 7時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ありがとうございます〜！嬉しいです、やる気湧いてきました。ご期待に添えるよう頑張ります。 (2020年6月13日 13時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - 本当に毎回面白いです！！！！更新頑張ってください！ (2020年6月13日 1時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - アリスさん» こんばんは！閲読・コメントありがとうございます。姫野は私の好みを詰め込んで誕生した子です。性格も結構悩んだのでそう言って貰えて嬉しいです！更新頑張ります♪ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年5月14日 19時
