楽しい ページ28
＿＿＿＿＿
「はい、ご清聴ありがとう。昔の私なりの飛躍し過ぎた考えとか笑っちゃうよね。」
話し終わったにも関わらず、皆がシーンとしているので独り言と化した紫音の声だけが発される。
「今となってはお日さま園入れば良かった、とか思うところもある。
………ともかく、私は話に出て来たいちほし君が一星のことだと思ってる。円堂守の話とも矛盾しないし。」
「………何でだよ。」
「ヒロト、何が？」
「今まで１人で生きてきたって言うんだろ？いっぺんに親亡くして、何でそんな平気でいられんだ？」
「あぁ……。」
ヒロトの質問に納得したように頷くと、立ち上がって話していた紫音は椅子に腰を下ろした。
「別に平気ではなかったけど。散々泣いたし、色々手付かずになったし。
でも受け入れるしかないでしょ。それに私、今は割と楽しくやってるんだよ。」
過去を打ち明けられるような仲間が出来て。
サッカーにこれ程熱中して。
手の届かない存在だった男子と寝食 (寝は別だが) 共にして。
たまに少女漫画のような体験も出来るし、初めてのことだらけで。
上４つは絶対に口に出さないが。
「まぁだから、そんな可哀想な奴だと思わなくていいってこと。もう私の話は終わり。」
いつも色んなことに興味が無さそうな紫音が「楽しい」と言ったことで、とりあえず哀れむような視線は消えた。
想定していたよりも重く捉えられてしまったようで、皆の緊張感が解けたと同時に紫音には安堵感が広がった。
「……………ともかく、一星が小さい時に父さんを亡くしてるのはわかったでしょ。」
「オリオンは身寄りのなくなった一星を助けた。だから一星はオリオンに逆らえなくなった。そういうこと？」
「そういうこと。」
なかなか元に戻れないぐらいに脱線した話を紫音が無理矢理引っ張り出すと、タツヤが上手く落とし込んでくれた。
確かにオリオンが一星に手を差し伸べたのは事実。
しかし、その後にオリオンの使徒としてスパイ選手に仕立て上げ、悪事をさせているのも事実。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ホントですか…！二度もありがとうございます！更新ペース落ちてしまって申し訳ないです。もうすぐ続編いきますので！ (2020年6月21日 8時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - あ゛ぁ゛〜、本当に好きです…。← (2020年6月21日 7時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - nmiyu0922さん» ありがとうございます〜！嬉しいです、やる気湧いてきました。ご期待に添えるよう頑張ります。 (2020年6月13日 13時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
nmiyu0922(プロフ) - 本当に毎回面白いです！！！！更新頑張ってください！ (2020年6月13日 1時) (レス) id: 719e37fa2d (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - アリスさん» こんばんは！閲読・コメントありがとうございます。姫野は私の好みを詰め込んで誕生した子です。性格も結構悩んだのでそう言って貰えて嬉しいです！更新頑張ります♪ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ツナ | 作成日時：2020年5月14日 19時
