第一発見者 ページ13
＿＿＿＿＿
♪♪
「幼児化？そんなこと有り得るの？」
紫音は１日分の記憶がそっくりそのまま抜けているようで、一連の流れを聞いても信じられなさそうな顔をしていた。
ならば証拠を、と吹雪はポケットからスマホを取り出し、数度スクロールした画面を紫音に見せる。
「ほら、写真も撮らせて貰ったよ。」
「何撮ってんの。……確かに私だけど。」
紫音の視界に飛び込んだのは、他の誰でもない、正真正銘自分の４歳の姿。
気怠げな目と、前髪で隠れた右目。
真っ黒なツインテールの毛先は大きくうねっている。
そして自然に頬が持ち上がり、手に持っているのはチョコレート。
撮影時間は今日の午後３時頃。
場所はここ(宿舎)の食堂だった。
「でもどうして？私、生チョコの試作を食べたら急に体調が悪くなって、君が来てくれたところまでしか覚えてなくて。」
「原因は監督に調べて貰ってるけど…。そこで気を失った後に発光して、気が付いたら小さくなってたよ。」
「それから１日世話してくれてたってこと？」
「僕が第一発見者だったからね。監督に頼まれたのもあるけど。」
「えぇ……ありがとう。」
出来ることなら昨日から今までにしたことを全て包み隠さず吐いて貰いたいが、流石に一気に問い詰めるのは失礼だと悟った。
「お陰で凄く助かったと思うんだけど……そろそろ下ろしてくれる？重いでしょ。」
「全然重くないよ。４歳の子と比べなければね。」
「それは良かった。でも多分、やらなきゃいけないことが溜まってるから＿＿」
紫音が手を振り解いて腰を浮かそうとした時、部屋の引き戸が ガラッと音を立てて開いた。
「吹雪さん、全員夕飯食べ終わりました……あ、姫野戻れたんですね！」
「氷浦貴利名？じゃあここは２人の部屋ってことか。道理で寒い訳だよ。」
これは紫音の勝手な予想だが＿＿吹雪と氷浦。
必殺技も雪や氷を使うような２人なので、寒い方が過ごしやすい…というか性に合うのだろう。
ちょっと紫音には上着を着たいくらい寒いのだが。
「ありがとう、氷浦君。ついさっき元に戻ったんだ。」
「良かった、皆姫野がいないって言い出してたので。それより…俺邪魔でしたよね？失礼しました！」
「え、氷浦君！？」
「君のせいで勘違いされたんでしょ…。だから下ろしてって言ったのに。」
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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます！最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年4月7日 18時
