結婚 ページ11
＿＿＿＿＿
♪♪
「私とずっと一緒にいてくれる？」
「えっと……君が元に戻れなかったら、友達として側にいてってことかな？」
「まあ、私が大人になったら結婚してもいいんだけど。」
「け、結婚！？紫音ちゃん、ちょっと気が早いんじゃない……？」
記憶上、流石に吹雪も結婚を申し込まれたのは初めてだった。
これは子供の戯言だ、と自分に言い聞かせた。
ほら、小さい子は良く言うじゃないか。
友達でも家族でも、「大きくなったら結婚するんだ！」って…。
その類の、深い気持ちもない冗談だと思ったのだが、紫音の表情は憂いを帯びていた。
お遊びで、ふざけて言っているんじゃない。本気で将来を心配しているのだ。
「嫌だった？」
「そういうわけじゃないよ。１４歳の紫音ちゃんも４歳の紫音ちゃんも好きだけど…」
と言いかけて、何故だか言葉が続かなくなってしまった。
ここでどんな紫音も好きだなんて言う必要があっただろうか？
＿＿「四六時中一緒にいるとはいえ、４歳の子に手を出してはいけませんよ？」
別に思い出したかったわけでもないのに監督のいらぬ忠告が蘇ってくる。
あの時「出さないですよ」と当たり前のように言ってのけたのに、これは矛盾しているのでは。
早く差し支えのない内容に言い変えなくては…と思考を巡らせたところで、ようやく吹雪は紫音の様子がおかしいことに気付いた。
「好きなの？」
「…紫音ちゃん？大丈夫かい？」
妙に頬が赤い。
更に心臓の鼓動を確かめているのか、胸に片方の掌を当てている。
「あれ、いや……なんか、凄いドキドキしてて。」
「えっ」
最近の子供は４歳で恋心がわかるのか？と年配の大人のように一瞬時代の流れを感じてしまった。
しかし、さりげなく言った言葉で幼子がそんなに反応を見せるか？と聞かれたら肯定は出来ない。
「えっと…あれ？なんか暑いし……うっ、頭痛い…！」
「こんな時に頭痛だって？……まさか。」
突如襲ってきた頭痛に悶える紫音。
吹雪はその光景に既視感のようなものを覚えた。
いや、既視感ではない。実際に見たことがある光景だ。
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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます！最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年4月7日 18時
