友人達との約束 ページ48
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時は野坂がアメリカで病気療養していた頃に遡る。
脳腫瘍の手術のために、イナズマジャパンが発表されたその日、野坂はアメリカの病院に転院した。
幸い、手術は無事に成功した。
野坂は「日本代表への復帰」を目標にハイペースのリハビリに取り組んだが、直ぐにドクターストップがかかった。
「君のような無理なリハビリを続けていては、体が壊れてしまいます。」
病室にて、担当医師に忠告された。
しかし野坂はそこで諦めて引き下がろうとはしなかった。
「でも、僕には時間がないんです！」
「気持ちはわかりますが、君は頭の手術をしたんです。そう簡単には、以前のように動けるようにはなりません。」
"以前のように動けない" 。それは野坂の目標を遠ざけるには十分過ぎる言葉だった。
サッカープレイヤーが素早く動けない。
それは復帰したとしても、チームの足を引っ張る足手まといでしかないんじゃないか？
更には代表選手としても、今シーズンは諦めるべきだと諭されてしまった。
また共に戦うと誓った稲森や灰崎、元気になってみせると約束した神門、野坂の復帰を心待ちにしているであろう西蔭。
日本での友人達の顔が頭に浮かんだが、彼らとの約束は守れそうになかった。
不完全な状態でサッカーを続けたところで、また悪化するだけかもしれない。
諦めるしか、道がないと思った。
受け入れ難い現実にショックを受けた野坂は、リハビリもサボって中庭に出て、ひたすら ぼーっと噴水を眺めた。
「(僕なんかいなくても、あのチームは大丈夫だ…。)」
長い長い時間 思い込み、ようやく気持ちに踏ん切りがつくかと思われた時、足元にサッカーボールが転がって来た。
恐らく誰かのコントロールミス。
持ち主に返してあげたい気もあったが、野坂はしばらく触れていなかったボールを思わず拾い上げた。
爪先で軽くリフティングをし、再びキャッチする。すると、
「君もサッカーやるのか？」
彩度の高いオレンジ色の髪が特徴的な、幼い男の子がやって来た。
流暢な話しぶりから、ここはアメリカだが野坂と同じ日本人であることが推測出来る。
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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます！最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年4月7日 18時
