ピアノ ページ48
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♪♪
「君はピアノの道に進みたかったのかい？」
「いや、うちは代々音楽の家系…？なんだって。母さんもバイオリニストだし、親戚にも演奏家が多いらしい。」
今まで一切不明だった紫音の家柄が、思わぬ形で明らかになろうとしている。
紫音はどこか遠くを見るような目で、いつか自宅の広い音楽室で母親と演奏した時を思い出した。
「この前、私のピアノと母さんのバイオリンを合わせて弾いたの。母さんは『いつか舞台で一緒に弾きたい』って言ってくれた。
私はそれを忘れたのかな。気が変わって、音楽が嫌になったとか…。」
「それはないよ。」
「え？」
「僕達、サッカーでは必殺技っていうのを使うんだ。勿論紫音ちゃんもね。
紫音ちゃんの技は、どれも名前が音楽用語から来てるんだよ。」
『Allegretto(アレグレット)』や『ritenuto(リテヌート)』等々、紫音のもつ高威力且つ神秘的な必殺技の数々が脳裏に浮かぶ。
「少なくとも、音楽が嫌になった、という心配はいらないよ。ピアノを弾かなくなったのにも、理由があるんじゃないかな。」
「…そっか。」
２枚の板チョコを一欠片も残さず平らげた紫音は一頻り話し終えると、包装紙を丸めてゴミ箱に放り込んだ。
「ご馳走様。この後私はどうしたらいいの？」
「一先ず調べたいことがあるから、監督のところに行こうか。きっと騒ぎになるから、誰にも気付かれないようにね。」
紫音は小さく頷いて、ボソッと呟いた。
「私は誰もわからないけど。」
吹雪は片手に問題の生チョコを持ち、もう片手に一回りも二回りも小さい紫音の手を引いた。
「調べたいことってそれ？」
「ああ。紫音ちゃんが幼児化する直前に食べたチョコレートさ。恐らくね。」
「そう。ところで、さっきから誰かの足音と話し声が聞こえるような気がするんだけど。」
「紫音ちゃん、次からそういうことは早く言ってね。少し走るよ！」
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ジュネ - そうですか。 (2020年4月7日 15時) (
レス) id: fc52a805ec (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - ジュネさん» すみません、もう消してしまったので作品は残ってないですね…。 (2020年4月6日 12時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
ジュネ - 代表に選ばれた四つ子姉妹をもう一度読みたいです。 (2020年4月6日 11時) (レス) id: fc52a805ec (このIDを非表示/違反報告)
女海結香 - ありがとうございます！他の作品も見てくれると嬉しいです！ツナさんも他の作品が出来たら教えてください！ (2020年4月5日 19時) (レス) id: a0c2a02850 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - 女海結香さん» 大丈夫ですよ！お互い更新頑張りましょう！ (2020年4月5日 17時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年3月12日 0時
