憎らしい ページ39
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監督は選手達に片付けの指示を出した後、何事も無かったかのように去って行った。
そしてグラウンドのあちらこちらでせっせとティッシュを畳む選手達。
しかし水に触れると一瞬で萎れてしまうように、薄く脆いティッシュを扱うのにはそれなりの集中力が必要であり…
「チッ、めんどくせぇな。」
「ヒロト。君不器用過ぎでしょ。」
「うるせぇ！いつもはこんなことやらねえだろ！」
余計にヒロトの不快感を煽った紫音は、当然強く言い返される。
紫音の細い眉が徐々に角度を大きくしていき、これは不味いと悟ったタツヤが彼女の気を紛らわそうと動いた。
「紫音、ハチマキ付けたままだよ。少しじっとして？」
「え？うん。」
不意をつかれた紫音の背後に回り、タツヤは黄色いハチマキの結び目に手をかける。
普段進んで見ない彼女のうなじに気がそそられないこともなかったが、この時ばかりは無心になれと自制した。
髪を巻き込まないように そっとリボン結びを解くと、しゅるっと音を立ててハチマキが外れる。
見ていなくとも外れた感覚がして振り向いた紫音に、タツヤは笑顔で手にハチマキを握らせた。
紫音はそれを半分、また半分に畳みつつ、「ありがとう」と一言。
喧嘩勃発はタツヤが見事に防いだことだが、代償として機嫌を悪くした者が１名。
ビリッと紙が破れる音が聞こえた。
同時に、確かヒロトと同じチームにだった砂木沼の声。
「ヒロト、紙を破くな。勿体ないだろう。」
「んなの知ったことかよ。」
大体察しはついたがタツヤが恐る恐るそちらを見ると、あからさまに嫌な顔をしているヒロトが目に入った。
「(お前、後で覚悟しとけよ。)」
「(ヒロトに言われる筋合いはないぞ。)」
こんな時だが相手の言いたいことがわかってしまうのが、少々憎らしかった。
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ジュネ - そうですか。 (2020年4月7日 15時) (
レス) id: fc52a805ec (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - ジュネさん» すみません、もう消してしまったので作品は残ってないですね…。 (2020年4月6日 12時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
ジュネ - 代表に選ばれた四つ子姉妹をもう一度読みたいです。 (2020年4月6日 11時) (レス) id: fc52a805ec (このIDを非表示/違反報告)
女海結香 - ありがとうございます！他の作品も見てくれると嬉しいです！ツナさんも他の作品が出来たら教えてください！ (2020年4月5日 19時) (レス) id: a0c2a02850 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - 女海結香さん» 大丈夫ですよ！お互い更新頑張りましょう！ (2020年4月5日 17時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年3月12日 0時
