音がよっつ ページ6
いつからこんなに弱くなったんだろう
『はは、やっぱりここじゃ独りか...』
この世界に来てから何故か側にあって、片時も手放さなかったチョーカーを撫でる
斜めに二ヶ所、翡翠と深紅の色のラインが入っていて、
これは翡翠色の目をしたレオと真緒、深紅の目をした凛月をイメージしてつくったものだ
卒業のお祝いと言って三人が作ってくれたと聞いたとき思わず泣きそうになった
『...もう一度だけでいいから逢いたい、な...』
こういう沈んでいるときは決まって楽しい思い出が蘇る
今回もそれは同じで、そんな自分に呆れて溜め息を溢した
「...ねえ、誰と会いたいの?」
「そろそろ教えてくれたって良いんじゃないですか?」
突然後ろから声が掛かって肩を跳ねさせる
『...もう逢えない、幼馴染みと親友...いや相棒と仲間達です』
逢えたとしたら、それは奇跡に他ならない
「僕は今私立探偵ですし...公安の力をつかって捜してもいいんだぞ?」
「ボクも協力するよ」
真っ直ぐそう言ってくれる彼らが眩しくて、目を逸らした
『いや...大丈夫です。それにわたしはもう諦めかけているんですよ』
これは本心だ
神様がいるなら記憶を消して欲しかった
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作者名:USA | 作成日時:2021年7月26日 19時