ポアロ裏の元アイドル【名探偵コナン】【あんスタ】 (ページ4)

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音がふたつページ4

「これで何回目だよ!?逆になんで倒れないのか不思議すぎるだろ!!」

小声で怒ってくるが、正直言って怖くない

『コナンくんは世話焼きだなあ』

そこまで言って、ふと脳裏を掠めたのは赤紫色の髪を揺らす幼馴染み

嗚呼いけない...どうしても思い出すと悲しくなる

わたしが他の女性アイドルの怨みによって刺されたとき、一番側に居てくれた

必死に呼び掛けてくれて。泣くのを我慢していたんだ

あの最期に見た絶望に歪んだ顔が頭から離れない

そういえば...あの時レオの声が聞こえたような...何て言っていたんだっけ...

「...さん!Aさん!」

〝「おれを置いていくなA!!なあっ!...いつもみたいに...微笑ってくれよっ」〟

視界の端で、今にも泣き出しそうな彼の顔が見えたことは覚えている

『...っ、ごめん...ひとりにしないっていう約束、破っちゃったなあ...』

「Aさん!!」

『っ!?あ、安室さん...』

気が付くと視界の殆どを安室さんの顔が支配していた

「大丈夫ですか?」

『えと...はい』

「ウソつき」

少し視線をずらしながら言ったわたしに素早くコナンくんが突っ込みを入れてきた

一度彼をじと目で見つめた後いてもたってもいられず
食べ終わったあとの食器を安室さんに渡して立ち上がる

『ちょっと行ってきます!』

「えっもう!?ってはやっ待ってボクも行く!!」

「置いていかないで下さいよもう...」

背後から焦ったようなコナンくんの声と、
何処か呆れた安室さんの声が聞こえたが構わずわたしはレッスン室に駆け込んだ