【オリジナル】君に恋していいですか？ (ページ3)

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出会い－２ページ3

教室から少し遠い、第二体育館に辿り着いた。
体育館から聞こえる、掛け声や女子達の過激な応援の声。

入り口に近づくと、体育館の扉の小さな隙間から覗いている女子がいた。
……はっきり言って邪魔なんだけどな。

「すみません。そこ通してくれませんか？」

そう声をかけると、その子はビクッと肩を震わせた。

「ごめんなさい！邪魔して…… って女子？」

ショートヘアが似合う、サバサバした女子かな……なんて彼女を見た瞬間に思ってしまった。
……見た目で決めつけるの、悪い癖だ。
リボンの色からして、同じ一年生みたいだ。

「兄に練習着を届けに。貴方は？」

「うちも同じ用事で…… でも、なんか入りづらくて」

意外にも性格は女子っぽいんだな……ってまたいつもの癖が。

「では一緒に行きましょうか」

体育館の扉に手をかけようとしたとき、勢いよく扉が開いた。

「わっ、なんだ。Aか」

寝癖なんて一つもついていない黒髪で、女子の理想の身長に近い長身、低く落ち着いた声。
隣でさっきの女子が小声で、かっこいい……なんて言っているぐらいなのだから、そこそこかっこいいのであろう。

そう。彼こそが、私の兄なのだ。