[Fischer's] 意味がわかると怖い話やってみた！ (ページ31)

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23　アイドルのファン　ﾝﾀﾞﾎ.ﾍﾟｹﾀﾝ　※ ページ31

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俺は、「ぺけたん」さんのファンだ。

数年前、まだぺけたんさんがあまり有名じゃなかった頃からファンなのだ。

今日はぺけたんさんの握手会がある。

最近のイベントは人がたくさん来るので、当選確率が低くなってきた。

でも、今回は見事に当選したんだ！

あ、そういえばぺけたんさんもうすぐ誕生日だったな…

プレゼントを持ってこう。

＿＿＿＿握手会当日。

会場にはたくさんの人が溢れていた。

みんな嬉しそうな顔で列を成している。

[ンダホさん！今日も当選されたんですね！おめでとうございます!!]

奥からスーツの男性が出てきて、俺に向かって深々とお辞儀をした。

俺もつられて頭を下げる。

彼は、マサイさん。ぺけたんさんのマネージャーだ。

[いつも彼がお世話になってます。もう、ンダホさんのお陰でここまで来れました!!]

[いえいえ、全然俺なんて…]

…いよいよ俺の番だ。

[あっ、ンダホさん!!今日も来てくれたんですね！ありがとうございます!!]

ぺけたんさんは俺を見てにっこりと笑った。

ぺけたんさんは高音の聞きやすさと低音のギャップから、かなりの人気が出た。

…正直、ちょっぴり悲しくなった、なんて。

[これ、もうすぐ誕生日でしたよね!!プレゼントです！使ってくれたら嬉しいです！]

俺は、カバンから包装した淡い黄緑の箱を取り出した。

中身は…内緒だ。

[うわぁ!!ありがとうございます！大切に使いますね♪]

ぺけたんさんがもう一度、微笑んだ時、俺の番は終了した。

＿＿＿＿＿＿後日

ぺけたんさんが家の前で何者かに胸元をナイフで刺されて死んでいるのが発見された。

容疑者として、俺は捕まった。

警官は、

[何故こんな事をやったんだ!?]

後ろにひとつで結んだ、警官の髪が揺れる。

二重のぱっちりとした瞳が俺を見つめる。

俺は観念して言った。

[暗かったから]