【鬼滅の刃】恋人に浮気ドッキリをしてみた【短編集】

＿煉獄杏寿郎 ページ14

年上＿




今日も沢山の人に囲まれる、人気者の恋人。
仕方ない。そういう人柄なんだから。


でも、嫌だった。私だけを見て欲しかった。

……浮気でもすれば、私を見てくれるだろうか。




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かと言って、本物の浮気をする気はないので、浮気ドッキリをしようと思う。



『…小林、そんなにお団子食べないでよ』


団子屋の前に座り、小林と偽逢引中。こいつ、餡蜜だけじゃなく、お団子も奢れと言ってきた。しかもめっちゃ食べてるし。


『…あ、口の端に付いてる。』


無意識に小林の口に手を伸ばしかけたところで、ふと気がついた。




視界の端に見える、鬼殺隊の隊服に。





バッと横を向くと、笑顔の煉獄さんが立っていた。
び、びびった……



「A、こんなところで会うとは奇遇だな！」


『え、あ、……そ、そうですね』



怒っているのかと思ったが、煉獄さんはいつもと変わらない様子だ。もしかすると、浮気だと思っていないのかも知れない。



「A、隣の少年には悪いが、少し話がある！」

『え、』

「こっちだ。ついて来てくれ！」



有無を言わせぬ口調でそう言って、歩き出す煉獄さん。戸惑いながらもついて行くと、そこは人気の無い路地裏だった。


え、何なんだ……？？

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