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Aが目覚めたのは丁度アオイがAの部屋の掃除をしに行った時だった。

Aの目覚めに気づいたアオイは凄まじかった。涙をぽろぽろ流しながらA、Aが、Aが…と声にならない叫びを上げていた。


大急ぎでAの病室に行くと、アオイの声を聞いて駆けつけたであろう炭治郎となほ達の姿があった。

皆んなAの目覚めを泣きながら喜んでいた。私もじんわりと目に涙が溢れてくるのがわかった。


___良かった、良かった…。

Aは私に気づくと優しく微笑んでカナヲ、と呟いた。

駆け足でAの元に行くと、私は途端に力が抜けてへなへなとAのベッドの横で崩れ落ちてしまった。そして良かった、良かった…と無意識のうちに繰り返していた。



しばらくして屋敷の皆んなにAの目覚めを伝え終えたアオイがウオオォンと泣きながら病室に駆け込んだ。
そしてAに掛けられている毛布に突っ伏してただひたすら泣いていた。



「アオイ…」

「A、A…良かった、良かった…」



ひぐひぐと泣きながらただひたすら良かった、良かったぁ…と零すアオイの背中を摩ってあげた。

炭治郎はAの手を握り締めて泣いていた。
良かった、心配したんだぞ、A…。と言いながら。

その光景に胸が痛まなかったと言ったら嘘になる。けれど、炭治郎とAの心からの笑顔を見れてほっとしている自分もいた。

だって大切な二人が生きているって確認できた瞬間だったんだもの。



それからもう眠ってから二ヶ月間以上経過していること、音柱様の柱の引退などを事細かく説明した。

Aは二ヶ月間以上経っていることに驚きを隠せないようで目をぱちくりさせていた。

そして炭治郎や伊之助もまだ目覚めたばかりだと知って寝てなくて大丈夫なの!?と心配していた。自分の方が容態が悪かったというのに他人の心配ができるなんて。なんて心優しいんだろう。

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hikari - この作品、めちゃくちゃ面白いです! (2022年4月24日 19時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - もし作ることができれば、『<番外編>』を、作ってほしいです。 できますか? (2022年4月7日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 見ていて、悲しくなって、泣きそうになりました。素晴らしい作品ですね。 (2022年3月13日 15時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 切ないところもあったけれど、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月12日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - コメント失礼いたします。とても切なく、それでもあったかいお話で感動しました。同時に、このお話の夢主目線のお話も見てみたいなと思いました。もしお時間があり、いいなと思っていただけたらそんなお話も作っていただけたら幸いです。 (2020年11月3日 21時) (レス) id: 51a3f09150 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年5月30日 19時

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