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「…炭治郎。」



そして私は決意した。彼に、炭治郎にこの想いを告げることを。

勿論、彼を困らせてしまうのは重々承知だ。
でも、生きている間じゃなきゃ想いは伝えられない。

それを私はよくよく理解している。身をもって思い知らされた。



「どうしたんだ?カナヲ。」



優しい笑みでこちらを見る。
穢れのないその赫灼の透き通る瞳が綺麗で、思わず吸い込まれそうになった。

何処までも綺麗な人。



「……あ、のね…」



私は右上で一つに縛った髪に付けている、しのぶ姉さんの髪飾りに触れる。

姉さん、私に勇気を、勇気をください…。



「ゆっくりで良いぞ。」

「う、うん。」



心臓が早鐘打つ。汗が流れる。手に力を込める。



「わ、私、炭治郎に伝えたいことがあるの…」



ぎゅっと目を瞑ってそう言った。
もう視力が落ちてしまった右目が少しだけ痛んだ。



「…俺も、カナヲに言いたいことがあるんだ。」



炭治郎の言葉に目を思わず目を開いてしまった。まさかそんなこと、言われるだなんて想像すらしていなかった。



「な、なあに?」

「いや、カナヲからで良いぞ。」



その言葉に頭をぶんぶん横に振る。
私は振られる前提で告白するんだから、気まずい空気の中で話を聞くなんて真っ平御免だ。

それに。
ほんの少しだけ、そういう類の言葉じゃないか、なんて。淡い期待を抱いてしまっているから。



「そうか…。じゃあ、俺から言わせて貰うよ。」



炭治郎は真剣な顔をして私の目を見た。
その真っ直ぐすぎる視線がこそばゆい。

ああ、でも好き。好きよ。


























「…Aとカナヲは、血の繋がった姉妹、だと思うんだ…」

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hikari - この作品、めちゃくちゃ面白いです! (2022年4月24日 19時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - もし作ることができれば、『<番外編>』を、作ってほしいです。 できますか? (2022年4月7日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 見ていて、悲しくなって、泣きそうになりました。素晴らしい作品ですね。 (2022年3月13日 15時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 切ないところもあったけれど、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月12日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - コメント失礼いたします。とても切なく、それでもあったかいお話で感動しました。同時に、このお話の夢主目線のお話も見てみたいなと思いました。もしお時間があり、いいなと思っていただけたらそんなお話も作っていただけたら幸いです。 (2020年11月3日 21時) (レス) id: 51a3f09150 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年5月30日 19時

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