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「…え」



Aからは素っ頓狂な声が出た。炭治郎はAの手を握り締めながら真っ直ぐAを見ていた。

そうか。最初から。
彼の眼中には彼女しかいなかったんだわ。

きっとそのことに私は気づいてた。
…それでも。
認められなくて、認めたくなくて、気付かないふりをしていたんだ。


ぎゅっと拳を握り締めた。爪がくい込んで跡がついてしまうくらいに。



「上弦の陸と戦って目が覚めた時、まず一番にAが思い浮かんだ。生きてるか不安で不安で仕方がなかった。勿論、他の皆んなのことも死ぬほど気掛かりだったけど。Aの安否が確認したくて仕方がなかった。

本当は、言うつもりなんてなかった。俺の心の内に留めておこうと思ってた。
でも、日に日にAへの想いは増していって。どんどん好きになってしまって。
抑えることができないくらいに、想いが膨れ上がってしまっていたんだ。

俺達は明日を約束されているわけじゃない。突然、いなくなってしまうことだってあるかもしれない。
それでも、俺はAが好きなんだ。愛してるんだ。共に生きたい願ってしまうんだ。

だから…」



___俺の恋人に、なって貰えませんか?



その言葉に何かが頬を伝った。
…涙、だ。
これはきっと、Aや炭治郎が目覚めた時に流れた涙とは違うもの。

悲しみの涙。

.→←.



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hikari - この作品、めちゃくちゃ面白いです! (2022年4月24日 19時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - もし作ることができれば、『<番外編>』を、作ってほしいです。 できますか? (2022年4月7日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 見ていて、悲しくなって、泣きそうになりました。素晴らしい作品ですね。 (2022年3月13日 15時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 切ないところもあったけれど、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月12日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - コメント失礼いたします。とても切なく、それでもあったかいお話で感動しました。同時に、このお話の夢主目線のお話も見てみたいなと思いました。もしお時間があり、いいなと思っていただけたらそんなお話も作っていただけたら幸いです。 (2020年11月3日 21時) (レス) id: 51a3f09150 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年5月30日 19時

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