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「この子から手を話せ！離さないなら折る！」
「そんなに小さな子に手を上げないで！」
「ああ？なんだテメェら？やってみろよ！」
しかし玄弥が怯むことはなかった。このままでは白髪の子が怪我をしてしまうと思ったのか、炭治郎は意をけしたように玄弥の腕を折った。
ミシッと骨が折れる音がした。
流石に骨を折られては太刀打ちできないと悟ったのか玄弥は二人を睨みつけて白髪の子から手を離した。
炭治郎と彼女は白髪の子を庇うように立ちはだかっていた。
私はただ、その様子を傍観しているだけだった。
「お話は済みましたか？」
黒髪の子の言葉に皆が振り返った。
黒髪の子は自分の姉妹が参加者から暴力を受けたのにも関わらず偉く淡々としていた。
「ではあちらから刀を造る鋼を選んでくださいませ。
鬼を滅殺し己の身を守る方なの鋼は御自分で選ぶのです。」
そして鋼を選び終え、やっと帰れる時間になった。
帰り際、彼女から話しかけられたけど無視をした。
．
．
最終選別を終え蝶屋敷に戻って来たら、しのぶ姉さんとアオイに怒られてしまった。
まあ無断で選別に参加したらこうもなるか。
でも二人共、私が無事に帰って来たことを心から喜んでくれた。皆んな私の生還に涙してくれた。
晩御飯もアオイが腕を振るって作ってくれた。アオイの作るものは全部美味しかった。
「カナヲ、今日から貴方は私の継子です。」
「はい、師範。」
そして私は姉さんの継子になった。
柱である姉さんの継子になれることはそれはそれは名誉なことだった。
姉さん＿＿＿師範は私に教えてくれた。
“とにかく迷わず考えず鬼の頸を斬って”と。
「実はカナヲの参加した最終選別にもう一人、柱の継子がいたんですよ。」
その言葉を聞いて一番に頭を過ぎったのは彼女だった。あの中でずば抜けた実力を有していたからきっと当たっているだろう。
風に靡く漆の髪の少女の姿が脳裏を掠める。
「今度手合わせをしてみてはどうでしょう？私では剣捌きは教えてあげられないのでカナヲにとっても良い経験になると思います。」
師範は私にそう勧めてくれた。だから私は頷いた。
承諾の旨は師範から伝えて貰えるらしい。
私は特に楽しみでも嫌でもなかった。
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hikari - この作品、めちゃくちゃ面白いです！ (2022年4月24日 19時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - もし作ることができれば、『＜番外編＞』を、作ってほしいです。 できますか？ (2022年4月7日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 見ていて、悲しくなって、泣きそうになりました。素晴らしい作品ですね。 (2022年3月13日 15時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 切ないところもあったけれど、キュンキュンしました！ありがとうございました🙇 (2022年3月12日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - コメント失礼いたします。とても切なく、それでもあったかいお話で感動しました。同時に、このお話の夢主目線のお話も見てみたいなと思いました。もしお時間があり、いいなと思っていただけたらそんなお話も作っていただけたら幸いです。 (2020年11月3日 21時) (レス) id: 51a3f09150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白霞
| 作成日時：2020年5月30日 19時
