code:03 推薦者 ページ4
貴「…って、何処よ演習場」
意気揚々と説明会場を出たものの、Aは演習場の場所が分からず迷っていた。
書類に地図でも載せてよ…、と愚痴りながら、近くに講師はいないかと探していると、
「推薦者はこっちだ」
貴「?」
横から声を掛けられる。
見ると、左側に火傷の痕がある、紅白髪の男子がいた。
「お前も推薦だろ?」
貴「そうですけど…何で分かったんですか?」
「そんな余裕そうにしてたら、誰だって分かる」
その言葉に、Aは内心舌打ちした。
潜入する関係上、目立つ事は避けたい。もう少し緊張した感じを出した方が良かったか。
「まぁ、何もなければ受かるだろうし、そうなるのも分かるがな」
貴「大した自信ですね」
「じゃなきゃ推薦なんてもらえねぇよ」
確かに、とAは自嘲気味に笑った。
貴「そう言えば、自己紹介がまだでしたね。私は更科Aと言います」
轟「轟焦凍だ」
貴「では、轟さん。今後ともよろしくお願いします」
轟「あぁ、よろしく。ところで、そんな畏まった話し方しなくて良いぞ」
貴「癖なので、気にしないでください」
もっとも、普段はもっと砕けた話し方をしている。
だが、スパイ活動において第一印象は大事だ。こういった場合は、優等生を演じて、にこやかに笑っていた方が交友関係も円滑に進められるだろう。
轟「ついたぞ」
貴「結構広いですね」
演習場は、小さな街程度の大きさがある。それが合計7つもあるのだから、雄英の規模の大きさが分かるというものだ。
轟「お前、何処の会場だ?」
貴「えーと…D会場ですね」
轟「…同じだ」
貴「…あるんですね、こんなドラマみたいな偶然」
っというか、高確率で受かるであろう推薦者を、普通一緒にするだろうか。
そんな事を考えながら会場の入り口に向かうと、既に大勢の一般受験者が集まっていた。
貴「仮想敵を潰せば良いでしたよね?」
轟「そうだが…何か楽しそうだな」
貴「要はもぐら叩きの大型版ですからね。難しく考える必要もない分、気楽ですよ」
轟「もぐら叩きって…。まぁ、ポイント制って事と敵が動き回る事を除けば、確かにそんな感じだが」
寧ろ大人数との銃撃戦を経験しているAとしては、相手がプログラム通りに動く機械なので、逆に物足りないほどだ。
やはりバトルロイヤルの方が良かったと思ってしまう。
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立羽(プロフ) - オリフラ付いてますよ (2020年2月18日 1時) (
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作者名：シックス | 作成日時：2017年3月21日 21時
