真実を知るべからず

6話 ページ6

所変わってその頃、誠の本丸では、これからやってくる明石について話題が持ちきりだった
楽しみにしている者、働いてくれるだろうかと心配する者と様々だ
そんな中、ある刀派の刀剣2人は不安な気持ちを抱えていた

鶴「どうしたんだ?来派の2人組。明石が来るんだ、もっと喜んだらどうだ?」
蛍「うん…」
愛「嬉しいって言えば、嬉しいんだけど…」

彼ら2人は来派の蛍丸と愛染国俊
彼らもまた、政府に保護され、誠に引き取られた刀剣である

愛「もし、今日来る国行が…アイツだったらって…」
鶴「ああ…。君達が来たばかりの時に言っていた『罪無き主を殺した』明石国行か?」

ここの本丸の刀剣達は、何故蛍丸と国俊が政府に保護されたのか理由を知っている
誠もまた、その理由を聞いて背筋を凍りつかせた

蛍「アイツ、練度が高いからって刀解される事は無かったらしいんだ」
愛「今は、政府の監視下で任務をこなしてるらしいけど…もしかしたら…」
鶴「心配する事ない。主には邪心を持っている者と、そうでない者を見分ける能力(チカラ)がある。もし、その明石ならば主は連れてこないだろう」
蛍「そう…だよね」

鶴丸のその言葉に、2人は安堵した
厳しい審神者の下で修行した主だ、そんな奴をわざわざ連れてくるはずがない、と

ギィィィ…

誠「ただいまー」
鶴「お、噂をすれば帰って来た。ほら、行くぞ」
蛍/愛「うん/おう」

しかし、2人その思いとは逆の事が起きようとは、それを知るまであと数十秒

7話→←5話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す