真実を知るべからず

20話 ページ20

月「ねえ、蛍丸、国俊。もし、明石が私を殺したらどうする?」
蛍/愛「え」
『ちょ、何言うてはりますの!?』

明石が家出して来て4日目、来派の部屋で蛍丸、愛染国俊、明石国行、月宗の4人がお茶をしていると、突然月宗がそんな事を聞いてきた

月「もしもの話。明石がそんな事しないって言うのはわかってる。自分の本丸でカミングアウトする為の予行練習だと思えば良いよ」
蛍「それ、全部事情を知ってる俺達じゃ意味ないんじゃ?」
月「その事情を知らない体で」
愛「そんな無茶苦茶な…;」

と、言いつつ腕を組んで考える2人
こういう所が、2人の優しい所

蛍「うーん…多分、感情的になっちゃうかな?国行の話を聞く前に、怒りの感情が勝って斬りかかっちゃうかも」
愛「俺も。月宗が目の前で殺されたら、有無を云わさずに斬りかかってると思う」

やっぱりそうだよな、と言う様な顔をして俯く明石
しかし、2人が「でも」と言葉を続けた

蛍「でも、しばらく経ってから冷静になってみて、国行がなんで殺したのかな、って思うかも」
愛「ああ。国行が理由無く行動するなんてあり得ない、何か理由があってやったんだって思う」
『ふ…2人とも…』

2人の言葉に涙ぐむ明石
やはり、違う本丸の刀剣同士でも絆は固いんだな

蛍/愛「だってあの『何もかもするのが面倒臭い』っていう国行だから」
『(ﾋﾟｼｯ』←眼鏡にヒビが入る
蛍「いつもゴロゴロしてる国行が『気に入らないから』って、わざわざ自分で動くわけ無いもん」
愛「そーそー。自分から動くって相当な理由だよな」
『……そう思われとったんか……』
月「あ、明石!!;もしもの話だからね!?;」

誠あっちの本丸の蛍丸と国俊も…同じ事を思っているのだろうか…

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