二度目まして、ヒーロー!【ヒロアカ二次創作】 (ページ3)

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【3】ハローハロー、ページ3

突然のファンタジー漫画展開。どういう顔をしろと。

　棒読みで喋る謎のぬいぐるみ…ぱんだ先輩は、どうやら一連の事情にお詳しいようで。あの後『喋ったああ』『コロシアイはいやだああ』等と叫んでおもいっきりむせた私の背を叩きながら、色々と説明してくれた。どうでもいいがそいつは追い打ちだぞ。

『……なるほど。今いる世界と私がいた世界はパラレルワールド的な感じで、この幼女はこの世界の私ポジションの人間。それで私がこの体に入ってんのか』
「そうそう、理解が早くて助かる。さすがは前の世界で妄想を特技にしていただけあるな」
『ごめん貶されてるのか褒められてるのかわかんないんだけど』

　いくら私だってこんなことが本当に起こるとか考えもしなかったよ。でも！起こってるから！明らかに不審なぬいぐるみの言うことも信じるしかないんだよ！

「痛い痛いやめろ悪かったから腹を絞めるな綿菓子が出るだろ」
『あっ中身綿菓子なんだ……意外とメルヘンだなぱんセン……?』
「略すな手を緩めろ」

　しかし、パラレルワールド上の入れ替わりねえ。

「なあおい無視かよそろそろ綿菓子出るぞ」
『ねえ、ぱんセン』
「無視すんなというか略すなって……」
『この世界の“私”はどこにいるの？』

「………………」

　…元の世界の“私”は死んだ。その後パラレルワールド上の入れ替わりが起こったんなら、この世界の“私”は…

「死んだ」

『………は？』

　死んだって？消えた、じゃなくて、死んだ？意味がわからん。それじゃあ、

『どういうこと？死んだって、現に今の“私”は生きて、』
「違う。死んだのは体じゃねえ、心だ。」

　心が、死んだ。

　なんだか嫌な感じだ。聞きたくない。でも私は聞かなきゃ、知らなきゃいけないって、何となくわかる。

「こっちの世界のお前さんはな、見てのとおり親に虐げられてきた。そんでも、どれだけひどいことされても、両親を愛してたんだよ。

……さっき見ただろ、死体ふたつ。察してるだろうがありゃこっちのお前さんの両親だ。

虐げられて、ボロボロになって。それでも愛した両親は目の前で殺された。………それはもう、きつかったんだろうよ。

体は生きてるのに、心が死んだこっちのお前さん……そして、体は死んだけど、心が生きてたお前さん。

繋ぎ合わせたんだよ、俺達で。“お前さん”を、生かす為に」