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side:hikaru
照「はい、照」
『もしもし』
照「こっちは無事に終わったよ。Aも終わった？」
『うん、けど君と同じような子供がいる』
照「…連れて帰るよな」
『そのつもり、地下にいるから来て』
照「分かった」
普通ならそのまま放置するはずなのに電話でわざわざ言うって事は"その覚悟"がある奴がいるってこと。
地下に続く道を見つけて歩き進めるとAの前に倒れてる男の子がいた。
照「その子が？」
「そう、運んでくれる？」
照「分かった。こいつの名前は？」
「ラウール」
照「ラウール…外国人とのハーフだったりするのかな？」
「…私は先に行くから、後はよろしく」
ラウールがハーフなのかな、と小さい声で独り言を言うと突然Aの動きが止まって少し間をおいて一人で行ってしまった。
言われた通り地下室は二度と開かないように痕跡も消して車に戻る。
照「おまたせ」
乗り込むと後ろにはAとラウールがスヤスヤと寝ていた。
康二「ええで〜、ところでこの子は？Aさんこの子の名前だけ言って寝ちゃってん」
照「あぁ、地下室にいた子で俺らと一緒だよ」
康二「…そっか。あ、てかAさんちょっと不機嫌やったけど何かあったん？」
照「あー…ミスった。Aの前では言わないようにしてたんだけどね」
康二「多分禁句のやつ？」
Aの禁句…は多分これだな、っていうのがいくつかある。
ここ何年一緒に過ごしてきてこのワードには敏感、とかこのワードは絶対言っちゃダメとか色々あるけど、全部憶測
自分のことを極度に話さないAだから言っちゃダメなのか言っていいのかが分からない。
照「そ、あの子ハーフっぽいねって言っちゃった」
康二「あぁ〜、あかんな」
照「…帰ってからチョコあげよ」
康二「いやそれ好きなの照兄やん。Aさん甘いもん嫌いやん」
照「うん…とりあえずせんべいかな」
康二「醤油味残ってたで」
照「マジ？良かったわ」
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作者名：はねちゃ | 作成日時：2023年12月22日 21時
