なんでも屋【雪男】 (ページ22)

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side:daisuke

翔太「…ありゃ絶対なんかあるな」

大介「だね、でもAがそんな嘘つくわけないし。狼のタトゥーの女かぁ…分かりやすいのかな？」

すでに3階へ向かった4人を見て俺らも2階を歩いていく

けど異様な程に人がいない

これもその狼の女に関係あるのか？

そんなことを考えていると翔太が急に止まった。

翔太「あー、分かりやすいな」

大介「は？なんで翔太も分かってる感じなの」

？「あら〜？うちの人間、ではなさそうね？」

前を見ると少し広がった空間の真ん中にある豪華な椅子に座っている女

髪は肩まで伸ばされていて露室が激しい服に高いヒールを履いて肩には狼のタトゥーが描かれている。

大介「確かにこりゃ分かりやすいな」

翔太「だろ？」

狼「うちの人間でない物は例外なく駆除させてもらうのがここのルール、なんだけど」

女が何か話し始めたかと思ったら足を組んで口角を上げてニヤリと笑った

狼「あなたたち、ここに入らない？」

翔太「は？」

狼「あの方からはあなたたちは役に立てると聞いたわ、特に佐久間、だったかしら？そっちの子よね」

そう言って少し考える動作をしながら俺を指さしてくる。

なんで俺の事…

Aが俺を拾ってくれた時に別の死体を用意して"佐久間"は死んだはず、なのに

大介「なんで…俺を、」

狼「ふふ、いくら小さな組織だからって舐めないでほしいわね。佐久間も渡辺も怖い顔しちゃってぇ、やめた方がいいわよ？」

狼の女は面白可笑しそうに立ち上がってゆっくりと歩いて俺らに近づいてくる。

コツ、コツ、コツ、とヒールが鳴り響く中その音は突然にして止まった

翔太「っ…俺のことも」

大介「翔太！後ろ！」

狼「ほら、だから私に後ろを取られる」

＿＿＿＿

side:shota

佐久間が俺の名前を大声で叫んだかと思ったら次の瞬間に女は俺の後ろまで移動していてナイフを振り上げていた。

翔太「佐久間！」

大介「おっも！」

狼「あら？殺れると思ったのに…」

大介「舐めんなよ」

佐久間がナイフで交してくれた瞬間に俺も距離をとって銃を取り出す

女は不思議そうに俺らを見てから今度は懐から鉄の扇を出し鮮やかに振っている。

ブラフを撒きながらも何発か打ち、佐久間は俺の打った玉に当たらないように動きながらもナイフを振るう