なんでも屋【雪男】 (ページ12)

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「辰哉、後はお願い」

辰哉「はーい、ってもういないし…翔太ーAんとこに水持ってってあげてーどうせ無理してんだから」

翔太「分かってるー」

まぁ、こうなるとは思った。

逆にラウールがAに勝ったら天才すぎるくらいだし

でも筋はいいんだよな、ナイフの持ち方とか戦う時の知識とか勉強したらあいつやばい事になるな…

なんて考えながら水が入ったコップを用意してAの部屋に向かった。

Aは俺らと一戦交えたりした後は絶対部屋にこもる。

まぁそれ以外もだいたい部屋にはいるけど

翔太「翔太だけど、水持ってきたよ」

「…」

翔太「開けていい？」

「いいよ」

部屋を開けると部屋着に着替えていて仰向けにベットに寝っ転がってた

顔は腕で塞がれていて見えない

翔太「ほら持ってきたから水飲んで」

「置いといて」

翔太「はいはい」

隣のサイドテーブルに水を置いても微動だにせずに寝続けるA

これもいつもの景色

だけど、

翔太「…飯、一緒に食お」

「いい」

翔太「なんで？」

「眠いから」

翔太「でも腹減るよ？」

「後で食べる」

翔太「食べないじゃん」

「食べる」

翔太「そう言って涼太が作った料理食べたことある？」

「…」

翔太「毎回あいつ俺の料理嫌いなのかな、っていってんの。だから行こ」

「ほんとに、後で食べるから、1人にさせて」

翔太「…分かった、ごめん」

俺は一言Aに謝って部屋から出た。

今日こそ行けるかと思ったけどダメだったな…

ふっかとか佐久間とか俺はAと出会いたての頃は飯も一緒に食ってたしまだ顔を見せる回数も多かったのにいつの間にかこうなってた。

翔太「ふっかー」

辰哉「ん？なにー？」

翔太「Aが先に飯食っとけってー」

辰哉「あーい」

…何でこうなったんだっけ？