青い蝶は東に降りる (ページ10)

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解読可能ページ10

憂うつな月曜日がやってきてしまった。
月曜日ってだけで、どうしてこんなに気持ちが落ち込むのだろうか。

結局、レポートは完成しなかったから、もっと落ち込んでいる。
だけど空は忌々しい程、快晴だった。

礼奈「…ん？何アレ？」

空に黄金色の文字らしきモノが浮かんでいる。

スマホを取り出して、何枚か写真を撮った。

それにしても妙だ。
空に文字みたいなのが出ているのに誰も写真を撮っていない。

もしかして、私以外の人たちは見えていない？

そんな事より、コレはなんだろう？
文字らしいと言うか恐らく文字よね？
英語でもないし、キリル文字でもない。
いや、そもそも何故、空に文字があるのかが全く分からない。
大学の図書館で調べてみるか。

さて、今日の講義も終わったし、例の文字を解読するか！
とりあえず、さっき撮った写真を確認して…

礼奈「……アレ？撮れてない…？」

ウソだろ…。声も出なかった。
言われてみれば、私しか見えないと言って、スマホに映るとは限らない！

礼奈「あ―――…メモしとけばよかった…。」

私は落胆し、大学を後にした。

礼奈「ただいま―――…。」

家には誰もいないのに口に出す。

あまりにも精神的に疲れたので、ソファにダイブした。

私は空に浮かんでいたあの文字を思い出していた。

礼奈「…あ―――!!現役大学院生を誑かしやがって！あんな文字読めるかよ!!」

ああ…、イラついたら悪態をつくのはやめろと、よくヒロユキに言われたな。
私ったら全然、変わってないや。

礼奈「…いや、待てよ。私、あの文字を見たことあるぞ…？」

私はアルバムを開いて、あるページに挟まっていた紙を取り出した。

礼奈「そうだ…。おじいちゃんが教えてくれた文字とそっくりだわ！」

一筋の希望が見えた。
私は記憶に残った文字を思い出し、早速解読に取りかかった。