青い蝶は東に降りる (ページ3)

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運命？ページ3

空は快晴だ。風が心地よい。
公園では子どもたちの楽しそうな声が聞こえる。

今、私は欲しい本がある。書店に向かっている途中だ。

歩いて10分後、近場の書店に到着した。

礼奈「どこにあるかな…？」

目的の本は5年前に発売された本だったが、テレビで話題になった本なので、もしかしたら売り切れているかもしれない。

礼奈「あ、あった！」

運良く1冊だけ残っていた。

私は本を手に取ろうとしたら、

触れたのは本ではなく
別の手に触れた。
男性の手だ。
私は恐る恐る顔を見た。
半分黒、半分白のブラウスのような服を常に着用し、無表情ながらもどこか妖しいな雰囲気を漂わせた青年だった。

礼奈「え…？あ…どうぞ！」

私は反射的に退いてしまった。

ああ、私のバカ！
欲しい本だったのに…

男性「お構いなく、貴方に譲りますね。」

礼奈「…え、…ええっ!?」

書店にも関わらず、大きな声を出してしまった。

男性「それでは…」

男性はお辞儀をして、その場を離れた。

礼奈「…あ待って！」

私ったら彼にお礼を言ってない！
慌てて本を購入し、男性を追いかけた。
書店を出て、辺りを見渡しても、
もうその青年はいなかった。