過去と未来の真ん中で見る夢*2〈Kazunari.N〉 (ページ16)

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◇その通りページ16

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［無理です絶対］

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あんなに迷って、勢いで送った文に

強めの返信が届いたのはあれから5日後の昼

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［Aじゃなくて凛ちゃんに会いたいんだよ。

それでもダメなの？］

［ダメです］

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Aの連絡先は事務所の人間に強制的に消されたけど

凛ちゃんの連絡先はそのまま残った。

名前だけでAの関係者だなんて判断できないだろうから、それは妥当だと思ってたけど

2年間、1度も連絡することはなかったし

逆に来ることもなかった。

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なら消せよって、何度も何度も思ったけど

凛ちゃんのこの連絡先は仕事用で、プライベート用は別にあるってAが言ってたから、そのままにしてしまった

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まさか、俺から連絡するとは思わなかったし

凛ちゃんが番号を変えてなかったのにも驚いたけど。

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［なんでよ(笑)普通に友達じゃん］

［二宮さんが私と話すことなんて最初から決まってます］

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その通りだよ

その通り、だけどさ

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［ちょっと確認したいことがあって。

できれば直接話したいんだけど］

［あ、私も確認したいことがあります。］

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変化球に心臓が跳ねる

凛ちゃん側が、確認したいこと？

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［いつ空いてる？別にA連れてきてもらってもいいけど....］

［絶対に連れていきませんよ。水曜日の22時過ぎが直近であいてます］

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水曜日の22時

その時間に凛ちゃんがフリー....ってことは

ぐるっと、頭が回る

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［じゃあその時間に。店は適当にこちらで決めます］

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承知しましたって言葉に既読を付けてスマホを閉じる

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Aのラジオは水曜日の23時から生放送

凛ちゃんも同行するならその時間には局にいるはず。

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「....」

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聞いたってどうしようもないし、会って話したって凛ちゃんが俺を受け入れるはずない。

でも、これしか方法がない。

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どうしようか、どうやって話そうか

そんなことを繰り返し考えていたら、時間はあっという間に過ぎた。

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