燃えさかる「復讐心」 ページ9
俺は化け物共に家族を殺された。
俺が14歳の時、その日は休日で、朝から友達と隣町の大きなショッピングモールへ遊びに行っていた。
俺以外の家族、母さんと父さんと妹は、1日家でゆっくり過ごしていた。
夕日が沈もうとしている頃、帰ってくると、町全体が不気味な程に静かだった。
どの家にも明かりが灯っていなかった。
俺が住んでいた町はとても穏やかな町だった。
いつも活気と優しさに溢れていて、近所の人たちは子供の俺と妹を、本当の家族のように面倒を見てくれていた。
なんだか胸のあたりがざわざわする。気持ち悪い感覚だ。
とてつもない不安に駆られて、急いで家のドアを開けた。
玄関に死体が転がっていた。
うつ伏せに倒れていて、頭から血が流れ、床に小さな水たまりをつくっていた。
胸にはぽっかりと穴があき、左腕が外へ助けを求めるように伸びていた。子供の目でもはっきりと分かる死体だ。
「ッ…!?」
衝撃のあまり、声も出せずそこに立ちつくす。ブルブル身体が震えだして、暑いのか寒いのか分からなくなった。心臓が飛び出でるくらいにバクバクなって、過呼吸気味になった。視界が狭まったように感じる。怖いはずなのに、死体から目が離せない。
どうして?なんで、死んでるの?この人は…。
その死体には見覚えがあった。
俺の母さんだ。
俺と妹を優しく抱き寄せて、頭を撫でてくれた母さん。
いつも俺の話を聞いて笑ってくれた母さん。
俺の、俺の母さん。母さんが、
母さんが、死んだ。
「…ぅ、うぅ、ぅッッ……!」
目から次々と大粒の涙がこぼれた。
ひっくひっくと、しゃくりあげるように呼吸しながら、その場にうずくまった。
母さんを殺した犯人は誰なのか、なんてそんな考えはこの時少したりともなかった。
「母さん、母さんッッ……う、うぅッ…!」
ただただ悲しくて、嗚咽を漏らすことしかできなかった。
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ななっちー(プロフ) - このお話がとても大好きです。設定もファンタジーで過去があるのが最高です。更新楽しみに待ってます。 (2020年3月30日 23時) (レス) id: c8d03dec19 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - はてなブログもこの小説も読ませていただきました。とっても面白いです。続きが気になります。更新大変だと思いますが頑張ってください! (2020年3月9日 21時) (レス) id: 85db3be13b (このIDを非表示/違反報告)
るん(プロフ) - この小説が大好きです。毎回の更新が楽しみでしょうがないです。大変だと思いますが、微力ながら応援させていただきます。 (2020年3月9日 1時) (レス) id: e59357a333 (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - 教えてくださいありがとうございます! (2020年2月26日 6時) (レス) id: 890bcd117e (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - 元のはてなブログを見たいのですが、探し方を教えて下さい (2020年2月24日 7時) (レス) id: 890bcd117e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ああああ | 作成日時:2020年2月17日 23時