七十一話 ページ46
《ん？んんん？な、何が起こったんだ？あのド派手なローガンが謎の戦士ヴァジルの前で止まったー？》
『さァローガン＿＿＿Let's play』
私がローガンに指示をし、リング上の戦士の数を減らしていく。
アイツは多分持っても数分。出来るだけ数を減らすしか...
｢ありがとうね、レベッカを助けてくれて｣
『礼にも及びません。あなたは...？』
｢女剣闘士アキリアよ、これからお互い頑張りましょう。
レベッカ！あなたメラメラの実を手に入れたいんでしょう？だったら戦う勇気を！｣
どうやらアキリアと名乗る彼女はレベッカと顔見知りのようだ。
頭をここの戦闘に戻す。
そして次に感じたのは、空から何か嫌な気配と今にも消えそうな弱い気配。
そしてその直後に聞こえたのはルフィさんの声だった。
(トラ男ッ！！)
その声は、絶望のような、そんな声だった
嘘だ、キャプテンが、やられるわけ
｢ヴァジル？大丈夫？｣
『え、あァ...平気よ』
お願いだから
生きてて、キャプテン
＿＿＿＿＿＿
試合も終盤を迎えつつある。
ローガンはもう事切れた。まァ死にはしない程度にはしたので大丈夫だろう。
アキリアはスレイマンにやられてしまったが、なんとかレベッカと共に生き残ることが出来た。
レベッカはスレイマンと戦っており、私はそのフォロー。
だが、さっきからキャベンディッシュの様子がおかしい。足元がふらついている。入場するまではそんなじゃなかったのに。
あろうことか、そのままキャベンディッシュはスレイマンの体に当たってしまった。
そして、スレイマンはキャベンディッシュを斬った...はずだった。
キャベンディッシュはスレイマンの傍では無い離れた場所にいつの間にか移動し、寝てしまった。
戦士達がトドメを刺しにいくと、一瞬にして血飛沫が宙を舞う。
斬撃がレベッカの頭に掠ってしまい、兜が取れてしまった。
『伏せてて。私はあなたとは戦いたくない。大丈夫、あなたの望み通りに決勝には行かせるわ』
彼女は少し吃驚していたようだったが、私の言葉に同意してくれたようだ。
《Dブロックを襲ったあまりにも一瞬の事件！だがリング中央！1人の影が見える！勝者は〜謎の剣闘士ヴァジルだ〜！！》
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年8月25日 23時
