四十二話 ページ17
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激しい吹雪の中、私たちは話していた。
｢その四皇って誰のことだ？｣
｢そいつの名は＿＿百獣のカイドウという男だ｣
少し予想はついていた。相手にするのはあのカイドウ...麦わらさんは乗ってくれるのか？
｢1人目はシャンクスじゃなきゃまァいいか。だって四皇は俺が全部倒すつもりだから！｣
｢四皇を全員倒す？利害は一致しているようだがナメすぎだ｣
とてつもない言葉を発した麦わらさん。
多分この世でそんなことを口に出来るのは誰もいないだろう。
四皇と言えばかつては“白ひげ”と縄張り争いを海の皇帝達。中でも百獣のカイドウはこの世における最強生物。
｢俺たちの同盟は“カイドウの首を取るまで”。作戦成功確率は...まァ限りなく低いと考えろ｣
それくらいの言葉を言ってもいいほどの無謀なものだ。新世界でやっていくには、“四皇の傘下に入る”もしくは“挑み続ける”2つのみ。
泥棒猫さんが焦るのも無理はない。でも決めるのは船長の麦わらさんだろう。
｢よしやろう｣
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子供たちがタンカーへと入っていく。もうお別れの時間か。
何か海軍が騒いでいる。｢海軍が正義｣か...G-5が言えたことじゃないだろうと言いたいが。
世間一般ではそれが正しい考えだ。世界政府加盟国ならの話に限るが。
一方で非加盟国の扱いはだいぶ酷い。それは昔から沢山見てきた。
でも子供たちの涙を見て女海兵さんは部下を叱る。
彼ら曰く、麦わらさん達海賊を好きになっちゃいそう、という面白い言い訳だった。
こんな海軍いていいのか、と、半笑いで見てしまった。
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子供たちの出港を見届け、麦わらさん達と同行し、この船を出ることとなった。
｢おいアイツらも一緒に行くのか？｣
｢あァそうだ同盟のこと言ってなかったな｣
これからお世話になります、と心の声で言う。と、ナミさんとロビンさんが私の隣に来た。
｢改めてよろしくね、A！｣
『こちらこそです！』
｢何だか可愛い妹が出来たみたいね｣
少し会話をし、船に着いた。
そして、麦わらさん達の船の前で私は一度立ち止まる。
名前は“サニー号”と言うらしい。とても可愛らしいフォルムで愛着が湧きそう。
『＿＿＿よろしくお願いします』
そう一言呟いて船に乗った。
｢出港だー！！｣
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年8月25日 23時
