三十一話 ページ6
キャプテンの動向はモネが偵察していた。
私はモネも警戒していたので、私は
キャプテンにも共有しとけば良かったか...今そんな後悔をしている場合ではない。
｢俺は残念だぞロー。せっかく良い友人になれたと思っていたのに。新しく出来た友人といえば...Aだな！シュロロロ！｣
誰もアンタのこと友達なんて思わねェよバーカ。殺戮兵器作るやつと誰が友達になるんだよ。
｢優秀な秘書に救われたな。もっとモネを警戒しておくべきだった。マスターがあんまりマヌケなんでナメきってたよ｣
自分の状況の立場が悪いにも関わらずシーザーを煽るキャプテン。何をしてるんだ...
モネの鶴の一声で檻の中の人の意地悪は終わり、実験の方へ移ることになった。
映像電伝虫によって映し出されるのは本当に大きいアメ玉。
一体何が始まるというのだ？
｢お待たせした
炎の土地より散り散りに飛んできたスマイリー達は、ココ氷の土地中央部へ間もなく集結する。やがて彼らがここで合体し再び、完全なるスマイリーとなった時、実験は始まる｣
スマイリー？随分と可愛らしい名前だが、シーザーが作る兵器だ。そんないいモノじゃない。
｢4年前この島を殺して見せた毒ガス爆弾“H2Sガス”そのものだ。
前回の問題点は...毒を食らった者たちが弱りながらも安全な場所へ避難できたという点。
そこで4年前の兵器スマイリーに巨大な餌を与えることで＿＿＿｣
この先は大体予想が出来た。
...ここにいても正直つまらないし、キャプテンが捕まってるのに呑気に座ってなんかいられない。
どうやってキャプテン達と
｢その名も＿＿＿＿シノクニ｣
シーザーは外にいるであろう部下と電伝虫で会話していたが、それも実験体にする為のワナだった。
飛んだ大根芝居でため息が出そうだったが、モネが突っ込んでくれた。
そしてスマイリーという名の兵器はアメ玉を食べた。
麦わらさんのでっけェカエルだなァ、と言う発言に確かに、と納得してしまった。
シーザーの言葉でスマイリーが変形し怪しげな紫色の液体となり、先程と同じ方向に流れていく。
｢固めちまえば良かったんだ｣
その言葉に呆れも何も感じなかった。ただコイツとは一生分かり合えないな。そんな気しかしなかった。
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年8月25日 23時
