信じるもの【トラファルガー・ロー】 (ページ25)

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ローside

晩飯から...Aが何故か俺にそっけない。直接話した訳では無いが。

そっけないより避けられてる、のが合ってるのだろうか。

クルー達とはいつも通り話してるが、俺の目にはどうにも貼り付けた笑顔にしか見えなかった。

恐らくAは俺の送っている視線に気づいてる筈だ。見聞色の遣手だ。気づかないわけがない。

直接聞いてしまおうと思い、Aをいつも通り呼び出す。

いつもなら俺は医学書を読むがそんなことよりAの行動が気になったので彼女を待つことにした。

晩飯から30分もせず、Aは俺の部屋に姿を現す。

さっきから気に食わないとこと言えば...

全くと言っていいほど視線が合わない。

少しオドオドしてるようにも見えるが、俺とは目を合わせたくない、という印象を強く受ける。

少し話すとやはり何か隠してるようだった。

｢黙ってちゃ何も分からねェ、何か悪いことをしたのなら謝る｣

俺の言葉にやっと口を開く気になったか...と思ったその瞬間

『キャプテンのバカ！！＿＿＿＿黒技！』

｢は？ちょ、おい！｣

今まさになにか言おうとしたのに逃げたな？能力使ってまで...どれだけ手を焼かせるつもりなんだアイツは。

今日は何を言っても駄目だと判断し、明日また呼び出して話そうと考え、俺はベッドに沈んだ。

｢確か明日は...俺が買い出しか｣

いい薬草があるのは東の方だと薬屋の店員が言っていたのを思い出す。

買い出しは足りなくなっていた薬の調達だが、今日の買い出しだけでは足りない物もあった為、直接採取する事にした。

植物の知識はこの船だと俺とAが詳しい。

だが...バカなどと言われて、明日一緒に行こうだなんて言ったとしたら...空気を読めないにも程がある。

まァ一人で行くようだな。別に俺だけでも十分なので何も心配は要らない。

そんな明日の予定を考えているうちに俺は眠気に意識が奪われていく。

俺はこのままの状態で彼女を放っておくことに

のちに後悔するとは

この時の俺は予想だにもしなかった