信じるもの【トラファルガー・ロー】 (ページ15)

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十三話ページ15

白ひげの時代は終わり、野望に燃える海賊たちは大きく動きだした＿＿＿

だけどハートの海賊団(うち)は...

｢え？まだ入らないんすか？｣

｢時期を待つと...そう言ったんだ。慌てるな、ひとつなぎの大秘宝、ワンピースは逃げやしねェ｣

甲板でキャプテンを囲むようになっているクルー達。キャプテンは寝てるベポを背もたれにして話す。

クルー達はキャプテンの言葉に反対する空気が出来ている。まぁ船の行先はキャプテンが決めるのだが。

｢ゴチャゴチャ言ってねェで黙っておれに従え...取るべきイスは...必ず奪う！！｣

｢船長〜！｣

｢俺たちどこまでもついて行きます！｣

｢アイアイキャプテン！俺に任せてよ...｣

『寝言で言ったの？ベポ可愛い〜』

｢...よしベポに今日の晩御飯やってもらうか｣

｢Aに可愛いって言われるなんて...許せねェ｣

どんなことで張り合いしてんのかな、ベポはキャプテンも認める可愛さなんだから。

ペンギンとシャチを尻目に自分の部屋に戻ろうとした時、キャプテンに呼び止められた。

晩御飯の後やることを済ませたら俺の部屋に来い、だそうだ。

新世界にはまだ入らないしキャプテンの言ってた時期までの航海の話かな、と予想し、晩御飯まで自室で過ごすことにした。

＿＿＿＿＿＿＿＿

世界的大事件の日から数日。

まだ新世界に入らないということで最近はシャボンディ付近の海をゆっくりしている。

｢A〜ここ教えて欲しいんだけど〜｣

『いいよ、ここはね...』

ベポに航海術を教えて欲しいとのことで教授中...ベポ、出会った時より優秀な航海士に育ったなぁと感心しているとキャプテンが測量室に入ってきた。

｢あ、キャプテン｣

｢...2日後にどこか無人島に向けて出港する。無人島を調べておいてくれ｣

『無人島？何をするんですか？』

｢修行だ｣

前に船長室に呼ばれた時に言われたのだ。覇気を教えて欲しいと。

『どれ位の期間を想定してます？』

｢ずっと無人島という訳には行かないからな...まァ一年だな｣

『わかりました、探しておきます』

｢あァ任せた...A｣

少し間を置いて名前を呼ばれる。いつも通り部屋に来い、そんな目をされた。

私はその目に頷くことしか出来なかった。