信じるもの【トラファルガー・ロー】 (ページ11)

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九話ページ11

＿＿＿｢ここからは俺一人でやる。もう下がっていいぞ｣

そんなことをキャプテンに言われて1時間は経つ。

恐らく、能力を使ってでのオペだろう。能力を使うなら私達は邪魔になるのは目に見えてる。

にしても...暑すぎる。

数時間前まで海軍本部で黄猿と青雉に追われていた時は流石に肝が冷えたが...今はそんなもの温まり切っているようにさえ感じる。

廊下でシャチの｢浮上〜！｣の声が聞こえたので恐らく浮上するだろう。私の予想じゃベポがギブアップってとこかな。

3人が甲板に出たのを見たので私もその輪に入ろうとしたら思わぬ人物がいた。

『貴女は王下七武海“海賊女帝”ボア・ハンコック！』

｢そなた！ルフィの容体は？無事なのか？｣

『えっ...あァ申し訳ないですが私には分かりません。うちのキャプテンが今オペ中です』

麦わらさんを...心配？てっきりトドメを刺しに来たのかと...

｢いやァ海賊女帝可愛いよなァ〜♡｣

｢Aも負けてねェだろ〜♡あの2人が並ぶと...｣

｢｢天国だな♡｣｣

『なーにアホなこと言ってんの2人とも』

会話をしていると後ろからドアを開ける音がした。

｢あ！キャプテン｣

『お疲れ様です』

｢あァ、やれることは全部やった。オペの範疇では、現状命を繋いでいる。だが有り得ないほどのダメージを蓄積してる。まだ生きられる保証はない｣

キャプテンの言葉を聞くと下を俯く女帝さん。

｢当然だっキャブル！麦わらボーイはインペルダウンでは、既に立つことすら出来ない体になっていたのよ｣

右側の軍艦から声が多数。
確かあの人は...

『革命軍“奇跡の人”エンポリオ・イワンコフ！』

彼女(？)はこちら側の船の甲板に飛びうつる。

｢あらそこの白髪ガール、ヴァタージのこと知ってるのね。よくまァあれだけ暴れ回ったもんだっキャブル！兄を救いたい一心で！
その兄が自分を守るために目の前で死ぬなんて、精神の1つや2つ崩壊して当然よ！｣

海賊女帝さんも麦わらさんを思って涙を浮かべる。麦わらさんなんか凄い人に好かれてるんじゃ...？

｢おい待てって！まだ動いちゃダメだ、傷口が開くぞ！｣

息を切らしながらこちらに向かってくるのはジンベエさんだった。

｢北の海(ノースブルー)トラファルガー・ロー、ヴァイス・Aじゃな｣