信じるもの【トラファルガー・ロー】 (ページ27)

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お婆さんに押し切られてタダで貰ってしまった...

...正直帰り道の足取りが重い。でももう日が暮れるので流石に帰らないとみんなに怒られそうなので帰路を辿ることにした。

(おい！ローズさんは！？)
(分からない...店の中も家の中もどこを捜しても居ないんだ)
(お母さん！何処なの！お願いだから返事をして！！)

街の声が聞こえた私は誰か居なくなった...例の誘拐事件か？と考えながら先程の道を逆走し、街へ向かう。

『どうされましたか？』

｢あァ、あんた旅人さんだね...そこの古いお店を営んでるローズさんっていう婆さんが...日が出ていた時はまだ居たんだが、突然居なくなったんだよ！｣

『えッ...？』

｢ボケているわけでもないからどこかふらつくことは無いはずだ...｣

｢例の誘拐事件にでもあったんじゃ...｣

｢それの対象は子どもだろう！｣

気付いた時には私は北の森へと走っていた。

いつもなら遠いはずの気配が今は近くなっていたのだ。

気配がする方へ走ると二人組の男が何かを抱えて森の奥の方へと歩いていた。

コイツらが怪しいと思った。直感でだ。

『すみません』

｢あァ？何だい大分別嬪さんじゃねェの｣

『この辺りでお婆さんを見ませんでしたか？』

｢み、見てねェな｣

コイツら嘘が下手すぎる。誤魔化してるのが見え見えだ。

『そちらの袋から人のような気配がするのですが』

｢...チッお前運が悪かったな｣

一人の男が痺れを切らし私に向かって斧を振りかぶる。

『素人。そんなんで私が騙せるとでも？』

｢なッ！コイツ一般人じゃねェ！！逃げろ！｣

『そう逃がすか』

2人を追いかけるが木が多く注意していないと見失いそうだ。細心の注意を払いながら追いかける。

すると右の方から何かが襲ってくる。

｢おォォらよ！！｣

『遅いよ』

襲ってきた男を手刀で気絶させる。

まだ...6は居るな。

私の力を上だと思ったのか、少々恐怖という感情を持ちながらも全員が私に襲いかかる。

『やめた方がいいよ、勇気と無謀は違うの。命は大切に、ね？
＿＿＿＿煉獄(クザファン)』

彼らは私の炎に包まれて行った。この技は見た目こそ熱そうだが脳がそう勘違いしているだけで実際は火傷も何も残らない。

『まぁお婆さんに手出したんだもの、当然の報いよ』

残りは...この奥か。まだ“声”は聞こえてた。

今助けます...！